”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ドリームガールズ”(06年)

ミュージカル映画は数多く制作されているがやはりブロードウェイで上演される為に書き下ろされたケースが多い。それでも元ネタになっている実在した歌手やグループがいるものや全く実態のないストーリーを新たに創作したものがある。映画化を前提として作られたものとしては近年では”ラ・ラ・ランド”はその典型でそれも大ヒットし評価が非常に高かったと言うのはファンには嬉しい事だった。

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この”ドリームガールズ”の元ネタはダイアナ・ロスと”シュプリームス”だが当時大ヒットした曲は一切使われておらず役名は全員が別名、そして舞台用に書き下ろされている。イーストウッド監督の”ジャージー・ボーイズ”は元ネタがフランキー・ヴァリと”フォーシーズンズ”で当時ヒットした曲が映画にふんだんに使われていた。

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ドリームガールズ”ではビヨンセが、そして新進のジェニファーが夫々脚光を浴び劇中使われた曲もその多くが単独でも大ヒットしてしまった。この時代はファンは聞きたけりゃそのレコードを買うっきゃなかったので大ヒット=売り上げ=収益と言う図式があったものだが今や肝心のレコードやカセットはないので一般的にはCDを買うってケースになるんだろうか?ダウンロードしてそれに代価を支払うってのが今風なんだろうが我ら世代には大ヒット=収益増とは思えないしそうなると作曲家や歌手は一体どうやって稼ぐんだろう?まさか紅白歌合戦だけで一年は食えないだろう、、。

まあ映画としては何回見てもその曲を楽しむって事に落ち着くのでワタシなんかは毎回Youtubeで充分なんだが、、。

映画の背景は60年代の後半、舞台はデトロイトでのちのモータウンと呼ばれるレコード会社の前身。街のクラブで”ドリーメッツ”と命名された三人娘が日毎オーデションを受けているのだがどうも思わしくない、。そんな彼女たちにジミー(エディ・マーフィー)のバックコーラスをやらないかとカーティス(ジェイミー・フォックス)から声を掛けられる。

そんな出だしてこりゃ完全にダイアナ・ロスと”シュープリームス”時代のお話しなんだ、、と妙に納得してしまう。それからはヒット曲のオンパレード、映画の大筋はそっちのけで全32曲(フルコーラスじゃないが、、)を堪能出来る。

中には”ワンナイトオンリー”やメインテーマの”ドリームガールズ”など実在した”シュープリームス”の現役時代を超えるような曲もありそれこそレコードを繰り返しかけている気分になってしまう、。

余談だがこの時代からしアメリカじゃ圧倒的な歌唱力がないとステージにも立てなかった、、これは持って生まれた才能、素質って事に落ち着くんだろうが日本のような可愛い子ちゃん連合が大挙してステージ立つってケースは皆無である。

彼方じゃ日本のアニメファンが多くいるそうだがことステージに立つ歌手に関しては日本式団体戦は見かけないなぁ~、、これは志向の違いさ、、って事になるんだろうか?それともワタシが見れてないのか??一度だけオーストラリア時代にNHKの紅白歌合戦をオージーに見せた事があった。あの時の”ナニこれ学芸会??”(字幕="What a hell, is this schoolies' attraction ?”と投げつけられた言葉が忘れられない、とっさに”これはK国ポップスさ”と言ってしまった、、、後悔しきり。