”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”刑事・鬼貫八郎”

何故か今、この刑事ドラマにハマっている。日本テレビ系の”火曜サスペンス劇場”枠で放映されていたようだがその時期が93~05年とあってこれは完全に我が家では見たくても見れない環境だった。

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数ある刑事ドラマでも主演を演じた大地康雄が所轄の刑事役でかなりホンモノらしく見えるのだ。シリーズが全部で18話あり、奥さん役の左時枝や上司の刑事課長、天田俊明等は常連さん、このくらい古い役者さんだとワタシには馴染みの配役である。

笑っちゃうのはこの鬼貫刑事、糖尿病持ちで奥さんからそりゃ厳しく食生活を管理されているのだ。そんな想定で主人公を演じる刑事さんは余りいなかったと思うのだが。実はちゃんと原作があった、、書いているのは鮎川哲也でこの人の特徴は本格的推理小説でもアリバイ崩しがその身上となっている。この鬼貫刑事ものは50年代の後半から80年代の初めまで出版されていて今回ドラマ化されていない作品がかなり多く残っているのだ。

この大地康雄と言う俳優さんはワタシとそれ程年代が違わないがかなり古くからバイプレーヤーとして重宝がら劇場用映画からテレビドラマやCMまで幅広く活躍されている。その風貌からひょうきんな所もあり真面目な役柄でも何となく次の場面じゃ笑わせてくれるのか、とか何処かにオチがありそうだな、、と思わせる役柄が多い。

87年に出演した”マルサの女”では伊集院役、続編の”マルサの女2”でも同様の役柄で配役されていたのが印象的だった。

2ヶ月くらいかかってやっと18本を見終わったのだが中には今も大活躍している俳優さん、それに駆け出しでチョイ役だった人とかが居て近年の俳優さんは全然判らなくても馴染み度はかなり増すのだ。そもそも見始めたきっかけは初期のシリーズを担当していた大谷和夫の音楽だ、これが妙にハードボイルド風でトランペットやサックスの音が刑事ものと言うより単身で捜査を担当する私立探偵っぽいのだ。それに毎回ゲスト出演する女優さんとの絡みが実に見事でどれも”演技賞”ものなのだ。無論、鮎川哲也の原作の良さが輝いているのだが、。

そんなで気が付いたらこのシリーズも終わってた、、タマに邦画を見るようになるとこんな古いドラマでついぞ最近のドラマには追いつかない、。