日本で公開されたのが02年で映画の主人公になっているフランク・アバグネイルJr(映画ではレオナルド・デカプリオ)が80年に書いて出版された自伝本が元ネタだ。それが翻訳された時には” Catch Me If You Can”に”世界をだました男”と巧い邦題がついていたのに映画化ではそのまま、、”キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン”と何とも意味不明で味気のないカタカナ表記になっている。これが20年近く前の話だがその当時からカタカナタイトルが大手を振っていたようだ。観客の99%は日本人なんだから何故、”世界をだました男”じゃいかんのか?不思議だ、。
実録もので原作を書いたこのご本人、フランク・アバグネイルJrは48年にニューヨークの郊外で生まれた。16歳までは実家に両親や兄弟と住んでいたようだがその年に家出、それからは各地を転々と動き回っていたようだ。
最初に手を染めたのがクレジットカードの不法引き出しでその後信用詐欺、小切手詐欺、偽小切手振り出しから身分詐称、更にはパイロットに化けたり、医師、弁護士と都合8回も化けていてまさに怪人二十面相だったとか、。21歳になるまでに二度も警察に拘留されFBIに逮捕されるまで波乱万丈の犯罪者生活を続けていた。
その後逮捕され最終的にはアメリカで12年の禁固刑を言い渡されるも5年以内に出所し、その後連邦政府に勤務、その天才的な犯罪を見破る能力を認められFBIアカデミーや現場事務所でコンサルタントや講師をしている。また他に金融詐欺のコンサルタント会社アバグネイル・アンド・アソシエイツを経営しているのでその辺りは映画の終盤、追っかける側のFBI捜査員、トム・ハンクスの申し出はホンモノらしい。
↑ この左のおっちゃんが本物のフランク・W・アバグネイルJrで現在はチャールストンに住んでいる。この映画も時代設定が先日見た”ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド”と同じ60年代が舞台とあって出て来るのはパン・アメリカン航空や数々のオールディーズが耳に心地よい、。
中でもジェームズ・ボンドを真似て63年のヒット映画、”ゴールドフィンガー”から彼と同じセビルロウの三つ揃いスーツを作ったり、あの特注アストン・マーティンDB5がニューヨークの街角を疾走したりとソファからずり落ちそうになった場面が沢山あった。これはもうスピルバーグ監督の遊び心じゃないのか?
こんなカタカナタイトルじゃなけりゃもっと早くに見ていたのに、、これが初めての鑑賞となりました、。