”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”戦火の馬”(11年)

早いもので封切りを待って映画館へ駆け付けてから9年になる。確かまだ新米管理人の頃で携帯電話に邪魔されながらも近所のシネコンへすっ飛んで行った。それから9年が経過してこの札幌、もう残念ながら映画館へ飛んでいく気力も見たいと思わせる作品さえなくなってしまった。

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原題は”War Horse”、何故かそのまま”ウォー・ホース”にしなかったんだろう?そのまま”ホース・ソルジャー”ってのはあったのだが、、。

此方はスピルバーグ監督の作品だが舞台上演されていた戯曲を映画化したもので公開当時、かなり評価は高かったしワタシもエンドロールが終わるまで席を立てずに涙を拭うのが忙しかった、。元ネタは”軍馬ジョーイ”として2009年にロンドンのウェストエンド劇場で上演されていたようだ。それを観戦したプロデューサー夫妻がいたく感激しスピルバーグに直訴、彼も観戦した結果、ドリームワークスが映画化権を取得し翌年に映画化計画が立案された。

映画の背景はイギリスで第一次戦争開始直前、簡単に書くと、、;

貧しい農場少年、アルバートが大切にしていた馬のジョーイがフランス軍に買い上げられ、戦地へ送られてしまう。敵味方の区別を持たない馬の目に映る、戦場の悲惨な光景。アルバートが愛馬との再会を果たすべく、志願兵となって戦地を転々とする中、ジョーイはドイツ軍に捕われてしまう、、、

と邦画でいけば動物版、”人間の条件”(?)、戦禍を潜り抜け愛馬を探し求めて戦場をさ迷い歩く、その悲運な運命は涙なしには見れない、。敵VS味方、人間VS馬、馬VS馬、双方に関与するドイツ軍、そんな構図でスピルバーグ監督は愛馬、ジョーイの目を通して戦争の理不尽さ、恐ろしさ、そしてその空しさをスクリーンに再現して見せてくれる。馬は喋れない分”眼力”での演技、かなりCGも多用されているのだが配役も地味なせいか現実味が増しその熾烈な戦闘シーンを一体どうやってジョーイは逃れられるのか最後の最後まで観客は目が離せないのだ。

ウィキによると、、;

映画のレビューを収集するウェブサイトRotten Tomatoesは、183個のレビューに基づき好意的な評価の割合を77%、評価の平均を7.1/10とし、批評家の総意として「技術的に最高の、堂々と感傷的な、そして大胆にも古風な『戦火の馬』は、スピルバーグのいつもの才能が心を揺さぶる感情的なドラマである」と書いている。

そりゃ動物ものはつい涙腺が緩んでしまうが何時ものワン、ニャンと違ってホースはその図体がデカいだけあってその思い入れと溢れる涙の量は半端じゃなかった。この映画と”マーリー&私”は恐らくワタシの涙なしには見れない映画トップスリーにランクインするんじゃなかろうか?