いや~、、この映画はタイトルもその背景になっている事実も知らなかった。原題が”Only The Brave”と言うのでてっきり戦争映画だと思っていた。”Brave One”(ミステリー)とか”None But The Brave”(”勇者のみ”日米合作の戦争映画)なら直ぐに判ったのだがアリゾナ州はプレスコットと言う実在の町で設立された森林火災の消火活動を任務とする消防隊のお話だった。
主演にジョシュ・ブローリン、ジェフ・ブリッジス、ジェニファー・コネリー、アンディ・マクダウェル等が配役された伝記映画、実在した人たちの名前をそのまま使った伝記映画だった。実際に起きた火災は”ヤーネルヒル火災”として記録されているようだが13年6月28日に起きた山火事だ。
火災の発端は落雷から発火した山火事で”グラナイト・マウンテン・ホットショット”と呼ばれる火災消火部隊20名の隊員の活躍を描いている。
やはり実話は強い、冒頭”事実に基づく、、”と出るがこれは完全に基づく程度じゃなくて事実そのままって雰囲気でドキュメンタリーとしても良いかも知れない。
アリゾナ州にはこんな消火部隊が常駐しているって事も知らなかったが毎年、新メンバーを迎えて火災シーズンが始まる前に(春から夏場)過酷なトレーニングに励む、まさに消火活動=体力勝負って事が良く判る。それに消火活動に水を撒くと言うのではなく”山火事は火を持って制する”、延焼をさせない為に山火事の炎の進路に自発的に着火してその進路をコントロールし延焼を遮断するのだ。
メンバー20名が過酷なトレーニングに堪え、最初はチーム自体がマイナーリーグ的な扱い、それをメジャーリーグ級に昇格させる為の試練を乗り越え全員が更に団結していく、、。それが映画の半分以上で語られる、そして終盤は先の”ヤーネルヒル火災”への出動がクライマックスになってなだれ込んで行く。凄い世界が存在しているんだ、、恐らく先のオーストラリア山火事惨事へも出動依頼があったんだろうな、。
普通の消防士の世界とは全く違い自然を相手に過酷な環境で対応する勇気ある彼らの活動に賞賛を惜しまない。