”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”時代屋の女房” (06年)

久し振りの邦画だ、、この間”ハナレイ・ベイ”とか言う吉田羊主演の映画で空振りの三球三振を喫して以来になる、。でも今回ものっけから派手な空振りで、固く信じていた風来坊が如く現れる女性がどうみても夏目雅子じゃないのだ。でもcuriosity shopのおっちゃんは同じ渡瀬恒彦なんだが、。

悔しくて調べたらナンだよ、夏目雅子版は83年公開で今回見たのは大塚寧々版だった。更には”時代屋の女房2”ってのが古谷一行名取裕子で85年に作られていた。原作は村松友視が82年に書いているがこれは読んだことがない。

お話は実に淡々としたもので骨董品を扱う店にある日謎の美女がやって来る。素性も本名も判らないままその時代屋の主人、安さんの所に住み着いてしまう。しかし時々姿を消しちゃ又、戻って来ると言う何だか日本昔話に出て来るようなストーリーだった。しかしこの夏目雅子版は彼女の際立った魅力で最後まで目が離せないのだ。

大人の”恋物語”と言う触れ込みだったが真弓と呼ばれるその風来坊女性は自分の事を語るでなく安さんに対しても感情を露わにする事無く接しているのでこれは果たして恋物語なんだろうか?それに対する安さんだってその容姿にはぞっこんでも互いに感情をぶつけ合う事もないので実に不可解な同居生活が続く、、。

確かに誰からも束縛を受けることなく勝手気ままに好きな骨董品に囲まれて送る生活を羨ましく感じる場面はある。でもやはりこれじゃ経済的には立ち行かないし真弓にしたって着の身着のままでふらりとやって来ているので経済的な余裕だってなさそうだ、、なるとこれは”大人のおとぎ話”じゃなかろうか?まあそんな事を詮索してもしょうがない、これはやはり夏目雅子の代表作として記憶に残して置こう。

 

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でもこの06年版は安さんが同じ渡瀬恒彦でお相手が全然違ってた、それは邦題に(広告)に偽りありだよな、、やっぱりファウルで粘ってはみたものの最後は三振だった。

 

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