これは実に久し振りのテレビ放映だ、主演はロバート・デニーロとショーン・ペンそれにデミ・ムーアも配役されていた。
オリジナルはフランスのアルベール・ユッソンが52年に書いた舞台劇でその英語タイトルは”My Three Angels”と言う。実は55年にはアメリカで映画化されているがその時は、ハンフリー・ボガードが主演で監督は”カサブランカ”のゴールデンコンビ、マイケル・カーティスだった。原題は”We're No Angeles”で本当はこっちを見たかったが今回放映されたのは89年度版だった。
このリメイク版の時代設定は1935年、カナダとアメリカの国境に近いアメリカ東部のとある刑務所。窃盗で服役していたネッド(R・デニーロ)とジム(S・ペン)は殺人犯ボビーの死刑執行に立ち会うが、ボビーは一瞬のすきを突いて狡猾にも脱獄、2人も流れから一緒に脱獄し、ニューイングランドの小さな町に逃げ込んでしまう。
しかし、国境を越えるための手続きの際に、自分たちの身分を神父と偽ったため、折から2人の神父が派遣される予定だった教会に送られてしまう。
国境を越える機会をうかがっているうちに、ネッドが聾唖の幼い娘を抱えるモリー(D・ムーア)と恋に落ちるなど様々な騒動が起こり、2人の心境にも変化が起こってゆく。
とそんなお話だが若い二人が神父に成りすまして交わす会話が実に面白い、。今のような〇〇〇でXXXの卑猥語ばかりじゃなくてこりゃアドリブ?と思わせるような実にタイムリーな会話になっている。ロバート・デニーロがプロデューサーとして制作総指揮もやっているのでかなりその場で台本にないセリフがあったんじゃなかろうか?
フランスの戯曲とか舞台劇をアメリカで映画化するのはこれが初めてじゃないし過去にも多くの秀作が映画化されている。大ヒットした典型的な例としては”La Cage aux Folles”ナンてのもあった。邦題は”Mr.レディMr.マダム”だったが今度はロビン・ウィリアムズ主演で映画化されタイトルも”バードケージ”(”The Birdcage”)と改題された。