”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”遥かなる大地へ”(92年)

多分原題は”Far and Away”じゃないのかなと思って見たらその通りストライクだった。主演がトム・クルーズニコール・キッドマン、、監督がロン・ハワードとなれば間違わない。今なら邦題は”ファー・アンド・アウェイ”で決まりだろうが92年だとまだこんな感性を持った宣伝マンがいたんだ。

28年前とあって主演の二人は実に若い、トムは30歳、ニコールは25歳で公開当時は夫婦だった、、。同じ共演作でも”デイズ・オブ・サンダー”とか”アイズ・ワイド・シャット”より断然この映画の方が”好ましい”。

 

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ロン・ハワード監督はこの直前に”バックドラフト”、この翌年には”アポロ13”とヒットを連発、完全に3割越えの好打者、じゃない”好監督”としてプロデューサーからは絶大なる信頼を得ている。

この映画の背景は1800年代後半のアイルランド、シャノン(N・キッドマン)は裕福な家柄で大地主の元に生まれ何不自由ない生活振りだ。一方のジョセフ(T・クルーズ)は小作人の倅で読み書きも出来ない農民の家系、。そのジョセフがシャノンの農場へ押しかけ父親がシャノンの父に土地をだまし取られたと主張する。

そんな二人の出会いのシーンからこの壮大な物語の幕開けとなる。当時アメリカでは移民政策を緩和しアイルランドからも移民を奨励し、オクラホマ州の土地を区画整理し先着順に無償で提供すると言った思い切った時代だった。

シャノンは古きアイルランド式の風習、習慣が嫌で新天地、アメリカへ渡り広大な土地を手に入れると言う夢があった。ひょんな出来事からジョセフの船賃を負担し自分の身の回りの面倒をみさせる魂胆でアメリカはボストンへ向かう船に乗船してしまうのだ。

二人は兄妹と偽ってボストンの港町で地場を仕切るボスの所でやっかいになる。シャノンは工場勤め、ジョセフはプロモーターまがいの事で賭場を仕切っているボスに見込まれ素手で殴り合う酒場ボクシングでめきめき頭角を現し始める、。そこで大金を稼いじゃうと映画もジ・エンドだが此処までがやっと半分だ。

結局このボストンでは互いに身分の違いを意識しすぎて惹かれてはいてもそれ以上の関係には発展しない、。場面は一転、アイルランドのシャノンの実家では大暴動が起きて農場主は我ら小作人から搾取していると噂が広まり遂には広大な屋敷に火が放たれ全焼してしまう。土地はあるものの財産全てを失った実家のパパとママ、それと密かにシャノンに心を寄せていたスティーブンの三人はじゃあ我らもとばかりシャノンを追ってアメリカへやって来るのだ、、。

同じニコール・キッドマンで同じような壮大な映画、”オーストラリア”ってのがあったがこっちの”遥かなる大地へ”の方が断然主演の二人が決まっている。これはやはり監督のなせる業か脚本の良さなのか、判らないがこっちは映画館の大スクリーンで見ても良かったかな??

ふと気が付いたが同じような年代にやはり当時は若くて人気もあったレオナルド・デカプリオ様がいた。多分に好き嫌いは分かれるかも知れないがじっちゃんの趣味としてはこのトムちんの方が断然、、良いのだ。