”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”黄金”(48年)

う~ん、古い映画だなぁ、、と思いつつ折角BSNHKが放映するんだからと録画して置いた。そしたら何の事はない原題が”The Treasure of the Sierra Madre”じゃないか、、確か公開時の邦題は”シエラ・マドレの財宝”じゃなかったか??それともオレが他の映画と勘違いをしているんだか、、?

 

f:id:guch63:20200919152852p:plain

主演はボギーことハンフリー・ボガードウォルター・ヒューストンで監督が彼の息子のジョン・ヒューストンだ。そして背景は1920年代のメキシコ、制作公開されたのが48年って事になる。

時は1920年代のメキシコ、革命の混乱はもう収まっていたが、地方では山賊がはびこり人々を脅かし続けていた。革命後の新しい政府により、地方の統制と山賊の排除は、フェデラルズと呼ばれる、有能ではあったが非情な連邦警察に任されていた。

この話の主役ともなる3人のアメリカ人山師たちのような外国人にとって、山賊に出くわすことは死を意味するほど危険なことであった。同様に、山賊も一度フェデラルズに捕まれば、自分の墓穴を掘り、「最後の一服」を与えられ、銃殺されることは明らかだった。

そんな中、ダブズ(H・ボガード)、ハワード(W・ヒューストン)、カーティンの3人の白人がメキシコの港町タンピコで出会い、一獲千金を夢見てシエラ・マドレ山脈の山中に金鉱を求めて旅立ったのである。

男たちは途中で、山賊の列車襲撃に遭いながらも切り抜ける。列車の旅を終え砂漠に出ると、これまで老人然としていたハワードは、屈強で知識豊富な山師であることを見せつける。ハワードの活躍で金鉱が見つかり砂金が掘り出されてゆくが、黄金の魅力にとりつかれたダブズは次第に冷静さを失い、仲間を信じられなくなり、金を独り占めしたい衝動に駆られるようになってゆく。

と言う”黄金”探しのお話だがモノクロの画面に汗臭いギトギトした黄金に取りつかれた男たちの欲望が見事に描かれている。これぞやはり大金を制作費に投入して作り上げたブロックバスターと遜色のない出来栄えだ。多分にこれは配役陣の個性と演技力に後押しされた結果ではなかろうか?

”ナンで古い映画ばかり見ているんですか?”っと言われて思い返すと”じゃあ近年、こんな映画に匹敵する秀作は何処にあるんじゃい?”と聞き返したくなる。