”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”コンタクト”(97年)

主演はジョディ・フォスター、マシュー・マッコナヘイで監督がロバート・ゼメキス、原作はカール・セガンの”Contact”でそのまま邦題になっている。一見この監督らしく壮大なSFものか、、と思わせるのだが実に奥が深く宇宙を背景にした宗教対立、かつ現実的で真面目な作風に終始している。

ヘンテコな宇宙人や人間狩りをするETも出て来ないし光線銃を使った戦闘場面だってありゃしない。宇宙の果てからやって来る信号をキャッチしてひたすら交信を試みる映画で時間の経過を意識させる内容は”インターステラー”とかに近いだろう、。

エイミー・アダムスが主演だった”アライバル”は向こうから勝手に地球へやって来ちゃったがこっちは相手の姿も見えずひたすらジョディ・フォスターの頭の中にしか相手は出没しないのだ、。最後の舞台は北海道と言うのには”アッと驚く為五郎”だったが、。

エリー(J・フォスター)は政府機関の研究者でアレシボ天文台で日夜広大な宇宙を相手に交信が可能か研究を続けている。しかし、先の見えないSETIプロジェクトに対し懐疑的な天文学の権威ドラムリントム・スケリット)によって、エリーのチームは研究費とアレシボの利用権を打ち切られ、研究は中断を余儀なくさせられてしまう。

それでも研究を継続させたいエリーは独自の資金源を求め各企業を渡り歩き、ついにS・R・ハデンという富豪スポンサーを得ることに成功する。

こうしてニューメキシコ超大型干渉電波望遠鏡群を独自の資金で渡りをつけ探査を再開したある日、彼女は遂にヴェガから断続的に発信し続けられる有意な電波信号を受信。チームは色めき立ち、早速その解析を進めるが、独断でこれを公にしたことでドラムリンや政府(NSA)が介入。探査は進むが、次第にエリーの思惑とは関係ない方向へと事態が進行していく。

 

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政府の宗教顧問パーマー・ジョス(M・マコナヘイ)やカルト宗教家、さらに出資者ハデンまでもがそれぞれの思惑で動き始めたことで、探査の主導権や解析結果の解釈を巡る駆け引きは政治科学宗教を巻き込んだ展開となる。っと言うお話であくまでも宇宙外部との交信がその主題になっている。

終盤の山場はエリーが受信したメッセージを解読しそれを基に設計図から宇宙間を移動出来る装置を設置するに至るのだが、、その完成した装置にドラムリンが乗り込むが宗教家のテロ攻撃により爆破され敢え無くこの計画も頓挫、、。

ところがぎっちょん、、大富豪ハデン(ジョン・ハート)は政府機関には内緒で同じ装置を北海道にも作っていたのだ、、そしてその2号機に乗り組むのが我らがエリーちゃん、。さて彼女は無事この装置を使って惑星ヴェガまで行けるんでしょうか?と言うお話でした。

ゼメキス監督はこうして最後まで我々観客を引き留め、引っ張っていくのが得意だ他の作品でもこの辺りは実に巧い、SFから孤島に流れ着く作品や戦火のスパイものまで何でもござれでこのコロナ禍でも次の作品に向けて準備万端らしい、。