”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”飛べ!フェニックス”(65年)

一種の”デザスタームービー”なんだがこれはチョイと忘れがちな秀作クンだ。主演はジェームズ・スチュワートリチャード・アッテンボロー、ピーター・フィンチにハーディ・クリューガーにアーネスト・ボーグナインと個性豊かな配役陣、そして監督はロバート・アルドリッチだ。

前年の64年にイギリス人のエルンスト・トレヴァーが書いた同名の長編小説が原作になっている。後年、2004年に主役をデニス・クエイドに置き換えてリメイクされたがその時はそのまんま”フライト・オブ・フェニックス”と言う邦題に、申し訳ないがこりゃ見る前から邦題で負けている、、、仮に邦題が”飛べるものなら飛んでみな”、だったら多少は評価も高かったも知れない。

 

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下のは2004年度版、ナニやらこの映像を見ると大海から”エンヤートット”と魚でも釣り上げている場面を想像してしまう、、。

 

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同じようなケースとしちゃスティーブ・マックイーンの”華麗なる賭け”、、リメイクではピアース・ブロスナンがそのまま”トーマス・クラウン・アフェアー”に、ナンで配給元はそんな発想でしか邦題を思いつかないんだろう??視聴者がバカにされている?

そのフェニックスの方は(古代エジプトに登場する不死鳥)なんだが最初っからそんな名前じゃない、。砂漠に着陸した男どもが苦心惨憺、して不時着時に大破した機材から(双発双胴機でC82と呼ばれる軍用輸送機)使える部品を取り出し再度空に甦らそうとする。その願いを込めて命名されたものだ。

パイロットで有能な指揮官役がフランク(J・スチュワート)で有能な設計技師がハインリッヒ(H・クリューガー)で彼の職業を聞いた全員が”こりゃ助かるぞ”と喜ぶのだが実は模型の飛行機を設計しているって事が判明し、半殺しになる。映画の半ばからはこのハインリッヒが中心になる訳だが疑心暗鬼になっているヤツらもいて別行動を取って砂漠の彼方へ応援を求めて行こうと主張する組と仲たがいしてしまう。

限りある食物と水、究極のサバイバルと化すのだがこりゃ見ている方は海に浮かぶ孤島の方が条件は良いかも知れないと思い当たる、、何せ砂漠じゃ魚がいる訳じゃないし(サーモンだっていないのだ)井戸を掘るなんて事も出来ない、それに襲って来る砂塵もあるし全員が団結してないと存続も難しいのだ。

そんな究極のサバイバル、拳銃の撃ち合いもカーチェイスもありゃしないが切り取った部品で又、空へ羽ばたく事が出来るんかと最後の最後まで座席にしがみ付いていた、、妙に見ているだけで喉が渇いた記憶がある。かなりな冒険映画、IMDbの評価だってすこぶる高いのだ。