2020年になってこれまでの映画館最優先がかなり変化して来ている気がする。コロナ禍のせいで映画館での集客、いやそれ以前に大元の配給先では映画制作が進まないと言うのだ、現実にはハリウッドやニューヨークのアメリカ国内、パインウッドを始めとする大手のイギリスの制作元では延期、延期を余儀なくされていると聞く。
過去にこんな事態を経験したプロデューサーや俳優さん等の業界人はいないそうだ。精々各組合のストライキで(主に賃金アップや就労改善)長い時だって半年以内で決着が予想されたが今度のトンネルは先が見えないのだ。
ホテルの場合はその日、売れ残った部屋は絶対に挽回は出来ないし再販も不可能だ。映画の場合だって折角完成しても公開されなきゃ収入は見込めないのだ、、第一制作に掛かる費用は億単位なので完成したら直ぐにでも公開、配給元は制作費回収に入りたくなるものだ。因みに007の前作”スペクター”は制作費が250億円を越していると言われる。ならば新作の”ノー・タイム・トゥ・ダイ”はその制作費を越していても驚かない。ところが既に映画は完成してこの一年半はお蔵に入ったままだ。
って事は金利がどんどん加算されバーバラ・ブロッコリ氏やイオンプロダクション側は今も膨大な金利負担を強いられているハズだ。二度に渡る全世界同時公開がキャンセルされそのまま次回は4月に公開が噂されているがそれだってこのままの状況じゃ誰にも間違いなく公開されるとは断言出来ないだろう。
個人的にはこの際、ネット配信も視野に入れたら良いんじゃないだろうかと思っている。そりゃ通常の料金って訳には行かないし2000円以上の課金でもやむ負えないと思うが問題は映像がコピーされ拡散でもされた日にはたまったもんじゃない、。そこで各国のネット配信事業社へ一度だけの視聴が可能になるような特殊視聴方法を検討させたらどうだろう?
先の”スペクター”は劇場公開とその後の世界配信で1000億円を売り上げている(日本国内では30億円)、なので世界を巻き込んだネット配信で一気に同額、それ以上の配給を上げる事だって不可能ではないような気がする。オレが制作費を提供した側の金融機関ならこれも一手じゃないのか?とプロデューサーに進言しているかも知れない?
それにしても今年ほどネットフリックスやアマゾン、その他諸々の業者がどんどん参入し映画はテレビでと言うような鑑賞方法が定着しつつある、、映画はやはり映画館だよ、、と貫いて来た世代には誠に無念だがこの時代、手軽に映画を鑑賞出来る手法としてはこんな手法が進化していく気がする。