”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

映画の撮影現場にて、、

これは大分前に一度ブログに投稿しているのだが見たくてもなかなか見れない洋画ってのが実に多い。素人のアタマじゃ海外で版権を持っていた制作元が撤退してしまいその版権の所有元が判らないってケースが一番多いのではなかろうか?

アマゾンさんあたりじゃその不明になっている作品をDVD化、レンタルや販売をしているように聞くしその昔、売られたDVDを転売しているケースもあるようだ。国内のTV各局でも海外で放映されたものを直接買い付け、日本で字幕なり吹き替えなどで手を加え放映するのは公開当時、ある程度人気だったものに限られているし視聴率を稼げる作品がメインらしい。

 

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それと映画に関しては一束まとめてなんぼと言う売り方なのでまとめ買いしたらその中に秀作とか当時の話題作があった、、とか言うケースに頼るしかないらしい、。

”セブン・ナイツ・イン・ジャパン”、これは原題のまま、”Seven Nights In Japan”と言うのだがイギリス映画で本国ではちゃんと公開されたらしい、、(?)。主演はマイケル・ヨークで監督は007も撮っているギルバート・ルイス、日本を舞台にした”トウキョウの休日”って感じでプリンス(M・ヨーク)がお忍びで訪日、そこで知り合った日本人女性と仲良くなり、、と言うお話だった。

コイツにはちょっとばかり逸話がある。当時東京でホテルマンだったワタシがやっとの事で受注して来た大型契約だ。良く日本のホテルの営業って何をやるんですか?と聞かれるがこんな風に宿泊するグループを世界中から探し出して来て宿泊させ、記者会見とか宴会とかを受注する為の営業を受け持つのだ。

現にこの映画でも宴会場を使って日本人女優さんのオーデションや記者会見もやっている。大勢の夢みるお嬢さんたちがやって来たが結局決まったのはヒデミ・アオキさんと言う人で撮影隊がいる間、2~3回見かけただけ、、余り印象に残ってない。その時、やはりイギリス人が”こりゃ良い”と押す女優さんと我々が”良いなぁ~”、、と思う人との差に大分隔たりがある事に気付かされた。

営業に関してはテリトリーを各自が受け持ち普段から海外の東京支社とか制作所や航空会社を回って常日頃情報確保に勤めている、、まあ情報部員みたいなものだ。先の映画はプロデューサー、ウィリアム・カートリッジ氏が確か東京コロンビアの支社長と親しくてその関係から紹介を受け、総勢40名以上の撮影隊を受注出来た。

当初、その某ホテルはそっち系の宿泊を取るのは不得手で芸能人がロビーをウロウロするのを極端に嫌がった、、でもまあ暇な時期で総勢50部屋近くが2週間も埋まるし、記者会見やら飲食の提供でかなり潤う事が予想され受注に至ったのだが、、。

結局それがオレの悪夢の始まりだった、、ロビー内での撮影は一切禁止だったがそのプリンス役のマイケルが登場する場面だけは撮影させてくれろ、、と頼まれ人気のない夜中に敢行したんだが配線で壁に傷をつけるわ、泊っていた部屋の壁はピン留めでいっぱいだったりえらい目に合わされた。

しかも滞在中、マイケルの奥さんが回転ドアを出ようとして後ろにいた子供に注意を促したところ奥さんが振り向いてしまい顔面制動、、派手に怪我して大騒ぎだった。

しかも全部の費用を現金で払うから5%引け、、と言うのを断ってアメックスで清算、後日上司からカミナリだった、、、ナンでカードで8%の手数料を取られるなら5%で手を打たなかったと散々な仕打ち、。なのでもう泣くに泣けない、イヤ、忘れられない映画になってしまった。しかもその映画、、日本じゃ遂に公開される事なくお蔵入りに、。こりゃ始末書には至らなかったが何とも苦い思い出だ、。

ありゃこれじゃ見たい映画じゃなくて振り向きたくもない映画だな、、。もっと別の作品の事を書くつもりだったんだが、。