”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”恋におちたシェイクスピア”(98年)

これは公開時から見過ごされやすい題材でかのシェイクスピアを扱ったコメディーだが配役陣はオールスターだしアカデミー賞でも作品賞を獲り他にも複数ノミネートを確保するなど世界中の映画ファンが認める秀作だ。

 

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まあ日本で行けば”源氏物語”を執筆中の紫式部が恋に落ちた、、そんな感じかも?

シェークスピアにはジョセフ・ファインズ、彼を一途に恋する乙女のヴィオラにグウェネス・パルトローが大抜擢され実にチャーミングな女性を演じた。彼ら以外にはジュディ・デンチジェフリー・ラッシュコリン・ファーストム・ウィルキンソン等のイギリス映画では毎度お馴染みの配役陣で監督はジョン・マッデン(”至上の恋”、”マリゴールドホテル”その他)が実に興味あるコメディ仕立てにしている。

 

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背景はシェークスピアが舞台で”ロミオとジュリエット”を上演する為に準備をしているところから始まる。当時は舞台に女性が立つことは許されず男優が女装、そんな時代である。そんな舞台設定の中で貴族の娘でシェイクスピアオタクのヴィオラは男装してトマス・ケントと名乗りオーデションを得てロミオ役を演じると言う大役を得てしまう。

っとそんな映画なんだがこの時代に実在した人物とかシェークスピアが本に書いたセリフがそのまま使われたりでシェークスピアを読み親しんだ英国文学ファンには堪らない、、しかし残念ながら此処まで古い時代の英語をセリフとして使われると字幕が出ないオレにはかなり難解だったのは事実だ。

映画は終盤、ヴィオラウェセックス卿(コリン・ファース)の妻となる決心を固めアメリカへ渡るところでジ・エンド、、一方のシェークスピアはこの舞台の大成功により名声を博し、エリザベス女王ジュディ・デンチ)直々の依頼で次作”十二夜”を劇作家として書き上げる事になる、、。こうして二人の恋は実らないのだが双方人生は洋々と開けると言うお話だった。