”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”将軍の娘”(99年)

始めよけりゃ終わり良し、、とまでは行かないがのっけからノリの良い映画、タイトル・ロールから思わず画面に引き込まれる映画がある。昔は制作会社のトレード・マーク、、それから配給元の商品登録、それからちゃんとしたタイトルが出て出演者が紹介され、おもむろに本編が始まった、、60年代にはオーバチャーとして最初にオリジナル・サウンドトラックの曲全部を聴かされてからやっと本編が始まる、、ってケースもあった。

その映画は原題が”The General's Daughter”でネルソン・デミルが原作を書いた本格的軍部ミステリーだ。主演はジョン・トラボルタそして背景になっている曲は古くからアメリカ南部に伝わるフォークソング”シー・ライオン・ウーマン”と言うものである。
 

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映画用に歌詞には手が加えられていてオリジナルの歌詞ではないそうだがこれには映画館で見た時にすっかりやられちまった、、。原作はチト長かったが軍部の恥部を描いた秀作で映画も個人的には過小評価だと今でも思っているのだが実に原作に忠実に良く描かれた傑作だと思う。軍部の調査員を演じるジョン・トラボルタが同僚のマデレーン・ストウと将軍の娘を殺した犯人を追い詰めて行くお話し、、で”軍”と言う特殊世界に限定されたミステリー仕立ての映画だった。
 
将軍を演じているのがジェームス・クロムウェルで退役して時期副大統領候補として立候補するか、と言う設定。しかし優秀でずば抜けた成績で士官学校を出た一人娘のエリザベスがある晩、駐屯基地内の広場の地面に両手、両足を張り付けられた姿で絞殺死体で見つかる。
捜査を命令された軍属の捜査官、ポール(J・トラボルタ)がサラ(M・ストウ)と事件解決に向かうのだが事件は予想もしなかった方へ向かっていく、。
 
ジョン・トラボルタはそりゃ”サタデー・ナイト・フィーバー”の時とは大分違っているがそれでも”パリより愛をこめて”の時より断然スマートで熱血捜査官を巧く演じている。IMDbでの評価はそれ程、高くないしその理由も判るのだがボクには原作に忠実に映画化されている点は見逃せないしかなり好印象を受けた一本だ。