”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ウェスト・サイド・ストーリー”(21年)

早くも有料配信が始まったので真っ先にゴー、そりゃ映画館で見るより550円と断然安いのだがあのデカいスクリーンとステレオ音響は家庭では再現出来ない。

しかし1961年版のオリジナルは”ウェスト・サイド物語”だったのにナンで今回は”ストーリー”なんだか、、そう言えば翻訳時には”指輪物語”だったのが”ロード・オブ・ザ・リング”にディズニーランドじゃ”カリブの海賊”て通っているのに映画じゃ”パイレーツ・オブ・カリビアン”に、、名作”荒野の七人”が”マグニフィセント・セブン”だし昨日は”ワット・ライズ・ビニース”とかマッタク意味不明の邦題を見かけた。

兎も角これは日本語放棄以外のナニものでもないしそれら以外にも近年は訳の判らない邦題ばかりだ。本当に配給元ではカタカナの方がカッコ良いと思っているんだろうか?

イヤ~、思わず熱くなった、、そうだった”WSS”のスピルバーグ版を見たんだった。使われている曲は全部オリジナルのレナード・バーンスタインとデイビット・ニューマンなので安心して聞ける。しかし乍らイヤな予感が的中してしまった。それは配役陣でオリジナル版と比べると各自の個性がどうもしっくり来ないのだ。

まずベルナルドを演じたデイビット・アルバレズ、オリジナルのジョージ・チャキリスと比べると妙に足が短い、、そしてトニー役のアンセル・エルゴートは背が高くてマリアと全く釣り合わない。オリジナルのリチャード・ベイマーは典型的なアメリカの青年風情だったがそれが妙に違う、、そしてマリアを演じたレイチェル・セグラーはそりゃ可愛さはあってもナタリー・ウッドの足元にも及ばないしリフのマイク・ファイストだってラス・タンブリンの軽快さと素早い動きは無いのだ。

かようにこの配役陣だけでハッキリ言ってかなりガッカリした。オリジナルを見た時の衝撃が再現されるとは思ってもいなかった。このニューバージョンを見たティーンエージャー達はオレが61年度版を劇場で見て感動したように感じてくれるならそれでも良いのだがやはり配役陣の個性の違いは感じない訳には行くまい。

潜在意識に恐らくそうだろうな、、と危惧していた事はやはり現実だった。後出しじゃんけんじゃないがだから映画館へは足が向かなかったんだと見終わって気が付いた。

 

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オリジナルのベルナルド、、ジョージ・チャキリス

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新作のベルナルド、、デイビッド・アルバレズ

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この二人はマリアを演じたナタリー・ウッドにレイチェル・ゼグラー

そりゃスピルバーグ監督ともなればオレなどが懸念するよりずっと以前から名作のリメイクを制作するとなればこんな事にならないようにと慎重に配役、人選そして背景や舞台を検証していたんだと思う。でもやっぱりこの配役陣を見るだけでもロバート・ワイズ監督は超えられなかったと感じた。それに終盤の30分はちっともミュージカルじゃなかったし、、。