”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ペリカン文書”(93年)

原題は”The Pelican Brief"で1993年の映画、主演はまだ”プリティ・ウーマン”になる前のジュリア・ロバーツで男優は”グローリー”で助演男優賞を獲った後のデンゼル・ワシントンだ。監督は”アラバマ物語”やその他リーガルドラマが得意のアラン・パクラがジョン・グリシャムが書いた長編小説をそっくり映画化している。

 

 

原作を読んだ時はビックリする程に”ハラドキ”で一気に読み終わった記憶があるのだが今回拝見すると原作には忠実だが結構展開がノロいのでガックリした。

大学の法科で学ぶダービー・ショウ(J・ロバーツ)が研究課題として取り掛かっていた政府絡みの収賄事件がひょんな事から殺人事件に発展して行く。その謎に巻き込まれワシントン・ヘラルドの敏腕新聞記者、グレイ(D・ワシントン)と共同で真相を明かす為に走り回るストーリーだが最終的にはFBIやCIAも出て来て大統領の地位まで危うくなってしまう。

原作を書いたジョン・グリシャムはこの”ペリカン”の前には”評決のとき”、”法律事務所”、そしてこれ更には”依頼人”、”原告側依頼人”、”陪審評決”など立て続けにリーガル小説を書き上げている。しかもそれらが全部映画化、或いはTVドラマ化されているのでベストセラー作家として知名度はかなり高い。

ご本人も確か弁護士の資格を持っていてアメリカ南部では弁護士事務所を開業していた筈だが自身が書いたような派手な事件で世間にその手腕を知られるより公選弁護人として余り恵まれない人達を応援する立場だったらしい。何れにせよ作家活動が多忙になり弁護士より断然実入りの多い作家として執筆活動を続けているようだ。

どっかの彼氏みたいにニューヨークの司法試験に二度も落ちるくらいならこんな執筆活動もありじゃないか??ああ、そうか実務に携わらないと小説のネタがないか?

映画の感想としてはそりゃ若い二人も良かったのだが原作の方が断然面白かったと言ったら監督が気を悪くするだろうか?