”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

日本の洋画離れが深刻

日本の洋画産業が衰退している、、と言う記事を先日「東洋経済」で見付けた。確かにこのコロナ禍で何処の映画館も洋画、邦画の区別なく大打撃を受け観客動員が減少しているとは聞いていた。更にはそのコロナ禍の最中、人々は映画館へ行く事なく自宅でコンテンツを楽しめる便利さに目覚めてしまいそれをもっと推進すべくアメリカのプロデューサーも配給元もAmazonNetflixを中心に映画作りに走っている。

 
彼らの手法はネットで配信し課金する事が常套手段なので別に映画館へ来てくれなくてもヒットすれば収益が上がると言うものだ。って事は映画館への動員数が減っているって事は即ち己の首を絞めているって事じゃなかろうか?まあこれは日本に限らず世界中で起きている現象だとも言われているのだが、。
 
先の記事ではそんな映画界の現状からもう少し視点を変えて検証した結果、日本国内での洋画の観客減は深刻な問題であるとなっていた。例としてつい先日公開された「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」は世界レベルで大ヒットし収益も前作を超えるほどだったようだが何故か日本じゃ大ヒットには至らず僅か前作の30%止まり、42億円で終わってしまったとあった。
ブラッド・ピット主演の「バビロン」も大コケし「The First Slum Dunk」が120億円の興収だった事と比べると完全に洋画離れ状態と言っても良いのだ。辛うじてトム・クルーズの「トップガン マーヴェリック」が136億円と頑張っただけである。
 
そしてもっと衝撃的な事は国内で年間に上映される映画の比率が邦画、68.8%に対して洋画は31.8%って事である。この数字はボクら世代にしてみれば起き上がれないくらいにショッキングだ。
 
なんと言っても日本の人口比率から見れば我々世代が一番多いハズ、その団塊の世代&プラス世代が映画館へ行かなくなったらそりゃ即、洋画離れに繋がるだろう。全員が一緒に加齢しているんだから抜け駆けはあり得ない。そうなると矢張り映画の内容そのものが今や我々好みではなくなっていると言えるだろう。
 
この記事の中にも近年は大作=CG満載で内容より視覚、聴覚に訴える制作方法が主体である、、と書かれていた。要するに中級のヒット作、そして大人(高齢者?)が足を運びたいと思わせる映画が極端に少ないのではなかろうか、となっていた。
 
確かにホームランをかっ飛ばした時の爽快感はあっても野球じゃないがセンター返しを心掛けヒットを繋ぐ、それ程制作費も掛かってないが心に訴える、響く映画を追い求めているのだが。まあ作る皆さんは元よりそれを信条に映画作りに励んでおられるんだとは思いますがね。
 
かく言うオレだってやれ鑑賞限度は2時間40分だ、とか吹き替えはダメだ、アニメも嫌、最終回もイヤだと散々ゴネている。それにこの物価高、シニア料金だって痛手になるし倹約するとしたらどうしたって暖房費はケズれないので映画代を選ぶっきゃないのが現状である。