”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

収入のある個人住宅

オーストラリアに20年近くいるのに未だ知らない事に出くわす。広大な土地があるとはゆえやはり団塊の世代が多いのは日本と同様、子供達が独立してしまい老後にはまだ少し余裕がある年代はもう庭の植木や芝の手入は面倒、それに高い固定資産税も極力安く済ませたい、、。そんな万国共通の思いなのだろうかそれまで住んでいた自宅を売ってタウンハウスやヴィラなどの集合住宅への移転が盛んである。

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一般的に日本人より引っ越す回数は断然多いしライフスタイルに準じていとも簡単に住み分ける術には驚かされる。背景には都市部に置いて購入した家屋はどんな種類のものであれ値下がりしないと言う事があり3-4回買い換えて行けば資産価値がぐんと上がりそれに又、資金を借り入れ更に高額物件を買う、と言う何やら日本のバブル期の状況だ。日本のそれと大きく違うのはあくまで自分が住む為の投資物件と言う事でやれ地上げ、開発転売、の法人需要ではないと言う事か。

これは何の変哲もないごく普通の集合住宅開発、敷地内に総数33軒のタウンハウスが上手く配置されている。全てが3寝室住宅で築4年、居住面積は平均140平米と言うところだろうか。各戸自動開閉装置のガレージが2台分付いていて販売価格は約4000万円と言う感じである。敷地内には野外プールも併設されており来客用の駐車場もふんだんにある。

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と此処までは普通の物件紹介なのだが其処には知らない事があった、、。それは何とこの手の開発(なかには高層住宅もある)には”運営管理権”(Management Rights)なるものが設定されているのである。早い話、何処でもこの程度の集合住宅になると管理人を置かないといけない訳だがその管理人の権利を売買するのである。

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条件としては先ず其処に住んで貰わんといけないのでその管理人用(普通は居住部分にオフィス部分が別棟として併設)物件を買う事が大前提、そして役目は当然かかる施設を綺麗に保ち、プールやらその他管理一般を全部引き受ける事になる。それには当然収入が発生する訳で運営管理組合費からサラリーが支払われ更にもし賃貸で入居しているテナントが引っ越す場合は代りのテナントを募集、面接、住まわす、それについては又、別途取り決めの手数料を受け取る、、、とまあこんな図式なのだがこれは日本ではちょっとお目にかかれない方式だと気が付いた。

人様の家賃やら管理組合費を徴収するのでそれなりのライセンスを取得しないといけないのだがこれを見事に商売にしてしまうところは感心する。日本なら多分、開発した業者が後々までの権利を保持しそこが誰か社員を配置し面倒を見る事になるのだろうがその権利もすっかり売ってしまうと最終的には建物や敷地に問題があってももう開発当初の業者の責任を追及する事が出来ない、、要はちゃんとそれらを保険でカバーしとけよと言う事なんだろうな、、。