”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

"District 9" ー ”第9汚染地域”

イメージ 1今年のオスカーにも作品、脚本などでノミネートされた映画である。
 
巨大な飛行物体が地球に飛来しそれがヨハネスブルグ上空にエンジンか何かの不具合で留まってしまい一向に動かない、、そして20年が経過、、。その円盤だかマザーシップの真下には”ディストリクト9”と呼ばれるエイリアンの保護地区が設けられそのスラム化した地域には何と250万人のエイリアンが暮らすと言う設定である。映画はTV画面からインタービュー風にこの経過を伝えてくる、、そして市の行政担当者が戸別に実態を調べる為に出掛けるのだが、、。
 
先ず南アと言う設定、これは珍しい、しかも配役は誰も知らない人物ばかり、しかもインタビュー形式に話が進むのでまるでCNNかNHKのTVニュースを見ている感覚になる。この辺は妙に現実っぽくしかも昨今何処の国でも難民や大掛かりな不法越境移民が絶えないのでそれをエイリアンに置き換え風刺が効いた展開で進んでいく。南ア出身の監督に協力しているのはピーター・ジャクソンだしここまでの展開は順調なのだが、、、。先の市の担当者がこの地域へはいり軍の制圧力もあって抵抗するエイリアンを排除しながらいくのだがあるエイリアン親子が不審な行動をとる。彼等は何とか上空に留まっている宇宙船へ帰り着き最終的には宇宙の彼方の母国へ帰るべくこの20年、せっせと燃料となる原料を集めていた。
 
ところがその市の担当者が何かの拍子にこの原料、そしてエイリアンに汚染されてしまい話は急展開を見せる。彼の右腕がみるみるうちに汚染の結果かエイリアンのような海老状に変化、時間の経過と共に彼自身のDNAが変化してしまいエイリアン化していく、、先の燃料を集めていたエイリアン親子が上空にいる宇宙船へ乗れば手術して元の人間に戻れる、と言うので研究所で保管されているその原料を忍び込んで奪取、何とか宇宙船へ行き元通りになるべくそのエイリアン親と協同戦線を張る。
 
しかしまあそのあたりからはグロの連続、、おっさんにはダメだ。結局最後まで見たが結末には納得出来ないし昨今なんでこの手の映画が高い評価を受けるのか、、、?何でも若い世代を中心にこの映画は絶大な支持を受けているそうな、、確かに良さは判るが画像でこれでもかこれでもかと殺し合いを続けなくてももっと内面的な手段でいかようにも彼等の苦悩を表現出来ると思うのだが、、で結局後味の悪い映画鑑賞と相成った次第である。