”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”モンタナの風に抱かれて”

長期間契約しているとタマには良い事がある。Foxと言うケーブル放送と長年契約しているのだが普段は映画専門チャンネル4本にクラシック映画とタイム・ワーナーのそれこそモノクロ時代の古い映画専門チャンネルが夫々あって合計6チャンネルを見れる事になっている。それが何故かこの2週間ばかりは普段は見れない(お金を払っていない)チャンネル4本が特別奉仕期間とかで無料でいきなり見れるようになった。
 
以前にもこんなサービスがあったのだがこうやって新たに契約者を引き寄せ確保するプロモである。普段6チャンネルあってもそこは放映する映画が偏っていてもう同じ映画ばかり何回見せられる事か、、でも他のチャンネルだとこれまでにやった事のないものが含まれここぞとばかりに毎晩画面に食い付いている。でも映画館で見た映画ばかりなのだが、、、。
 
この映画は原題が”The Horse Wisperer”(98年)”馬に囁く人、、”なんだが原作があってニコラス・エバンスが書いたベストセラーである。如何にも人気絶頂の頃のロバート・レッドフォードを意識した女性向け邦題だが監督、主演がロバート・レッドフォードで相手役がクリスティン・スコット・トーマスサム・ニール、そして未だ幼かったスカーレット・ヨハンソンが14歳である。
 
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この頃、ロバート・レッドフォードはもう48歳、モンタナの山奥に住む伝説のカウボーイ(トム)と言う設定でその不思議な能力(とは言ってもCGを使うような超能力者ではない)馬と語り合い心を通わせると言う調教師である。
 
スカーレット・ヨハンソン(グレース)はニューヨークに住む裕福なお嬢さん、ママがクリスティンでパパがサムなのだがある日、ピルグリムと言う愛馬に乗っていてトラックと衝突事故を起こしてしまう。大怪我をしたピルグリムはそれがトラウマで一切人との接触を嫌うようになりグレースも自分の乗馬技術の未熟さが起こした事故だと不自由になった足を抱えて途方に暮れる毎日、、そんな時、ママがひょっと目を通した雑誌でこの伝説のカウボーイの記事を読み遥々娘とピルグリムを伴って治療を受けに訪れる。
 
そこからは又、”大人のロマン”である。配役がすこぶる良いし撮影もモンタナの情景をつぶさに描いて素晴らしい画面が続く、、本編は3時間弱の長編だが出だしから此処モンタナの山並みへ入るまで飽きずに一気に見せる。ピルグリムの心の治療が大事だがその前に一人娘のグレースの治療もしないといかん、、都会から来た母娘は最初素朴なカウボーイ生活に戸惑うが次第にトムの両親とも打ち解け此処での生活に順応していく。そうなるとママのアニーも次第にトムに惹かれて何時しかご主人をニューヨークに残していながら”ウーマン・ウィスペラー”の虜に、、、この女優さん、クリスティン・スコット・トーマスはこの映画の前に”イングリッシュ・ペイシェント”(96年)でも不倫役をやっていた。こんな役柄が良く似合う、、普通に幸せな家庭に置いておくタイプじゃないんだろう、、尤もそれだと映画にならないか、。
 
イメージ 2イギリス生まれで80年代にはTVのシリーズもので活躍、”フォー・ウェディング”で開花、”イングリッシュ・ペイシェント”の”Kで始まるキャサリン”役が妙に印象に深いしやはりこれまでの代表作か、、この頃の出演作は何時も体当たりで惜しげもなくヌードだった記憶が、、。
 
”風に抱かれて”いるうちにピルグリムの精神的な病も治癒され又、以前のようにグレースを乗せて走れるようになる。レッドフォード監督はトムに”此処はボクの生活の場でキミは此処でも生活出来るの、、?”と最後に聞かせる、、さあ困ったママ・クリスティン、、何時までもこんな生活はしていられない、、ニューヨークへ帰って職場復帰もしないといかんしサムだって決して悪いダンナじゃない、、弁護士として何不自由ない生活をしているし娘にだって自分のエゴを通してニューヨークの生活をほっぽり出させる訳にはいかないだろう、、トムの素朴な人柄と周りの暖かい人達は何にも代えがたい、、。
 
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実はこれまで原作は読んでいないのだがこれから読んでみようかな、、自分なりに配役を考えるのも悪くない、でももう先入観があるからからな~、、。
 
で劇場で見てから早、12年かぁ、、もう当時見た映画館は取り壊されて跡形もないし、今じゃスカーレット・ヨハンソンが凄い事になっている。一緒に見た娘だってもう人妻だし、、こっちは”伝説の管理人”に向かって一目散だ、、、”ウィスパー”どころか”メシは?”と”シャウト”するくらい、愛馬じゃなくて愛婆と老後の予行演習真っ只中!!