”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ファミリー・ツリー”、guch's ディレクターズ・カット

ハワイのオアフ島に代々住むマット・キング(ジョージ・クルーニー)は弁護士だ。妻のエリザベスと二人の娘に囲まれて何不自由ない人も羨む“楽園”生活を送っている。それがある日、友人達と沖に出たエリザベスがスピードボートから放り出され運悪く舳先に頭を打ちつけ瀕死の重傷を負ってしまう事から全く想定外の生活を強いられる事になる、、。
 
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友人の一報を受け慌てて病院へ駆けつけるマットだが其処には人工呼吸器に繋がれたエリザベスが横たわっている。医師団に説明を聞くが脳挫傷で手の施しようがない、このまま植物状態の妻を見守るしか方法はないと告げられる。
 
途方に暮れるマットに追い討ちをかけるように友人の話からどうも妻には不倫相手がいたようだ。マットはその真意を確かめるべく勝手気ままな自己流生活が講じて寄宿舎生活を続ける長女、アレキサンドラを問い詰める。
 
マットは少ない情報を頼りにその不倫相手を探す決心を、、長女が一度だけ母親が見知らぬ男性と住宅地で会っていたところを目撃したと言うのでその場所を探してホノルルの住宅街を走り回る。そして通り掛かりに長女が偶然に見かけた不動産会社の広告、其処に張本人が写っているじゃないか、。その相手とは不動産販売を手掛けるブライアンと言う男だった。
 
とまあ此処まではもう二回見た映画“ファミリー・ツリー”の本当の粗筋だ。で、此処から先、同じ映画ばかり見ていてそのままストーリーを追って書いてもしょうがないのでおっさん風の解釈で“guch's、ディレクターズ・カット”を、、。
 
ブライアンに会ってそいつの家庭をめちゃくちゃにしてやろうかとも考えたが病床の妻の事を考えるとそれも大人気ない、第一これが浮気ではなくてエリザベスは本気で離婚を申し出る積もりだったのではないだろうか。せめてその真相だけは知りたい、休暇中とかで他の島へ家族連れで出掛けている本人を呼び出して病院のロビーで会う事にする。いきなり自分がエリザベスの夫である事を告げ彼女の怪我と今置かれた症状も告げる。予想通りブライアンは完全に出来心、互いに了承した上での浮気の積もりだった。自分には家庭を捨てる積もりもなく子供二人を育てて行きたいとマットには涙ながらに妻には内緒にしてくれと頼み込む。
 
一族が集まりエリザベスが遺言に残していたように人工呼吸器を外す旨を申し渡すマット、ワイキキ沖へ小型船で出て遺灰を海へ、、長女は又、寄宿舎へ戻り、下の娘はマットと一緒にホノルルで暮らす事に、、その頃ブライアンの妻は子供二人を連れアメリカ本土へ向けて飛ぶ飛行機の乗客の列に佇んでいた。その後姿を淋しく見送るブライアン、、浮気の代償は大きかった。 ジ・エンド
 
このバージョンじゃやはり精々☆☆の評価だな、、、やはりオリジナルの方が断然に良い。でも待てよ、、オリジナルはブライアンの奥さんが病院を訪ね、エリザベスの枕元で”アナタを許します”と言っていた、それって逆じゃないかぁ?ラストシーンはマットが家族と団らんしているところで終るのだが一方のブライアン家はこんな展開だってあり得るんじゃないだろうか。
 
脚本も良いし風光明媚なハワイを背景に代々伝わる一族郎党、キング家の存在感が重きを増している。愛妻を不慮の事故で亡くすと言う”人生最大の危機”を乗り越えて又、子供達と出直すマットが好演です。昨年、脚本でオスカーを受賞したのも頷ける、主演男優も監督賞もジョージとアレキサンダー・ペインで良かったのにな、、あっ、そうだ”アーティスト”と言う強豪がいたんだったっけ。