”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”エデン”と言う名のホテル

少し前に何気なく見た映画、そのタイトルが”エデン”、何のことかと思ったらニューヨーク市内にあるホテル名(そこそこのランクのホテル)で其処が舞台、その昔、60年代にアーサー・ヘイリーが原作を書いた秀作、”ホテル”の現代版と言っても良い映画だった。舞台をホテルから空港へ移すと”予期せぬ出来事”などと言う映画もあったし日本でも劇画の原作からホテルを舞台にしたドラマが作られた事があるので映像化がし易いのだろうか、。
 
この”エデン”制作は12年と昨年なのだがどうも当初はTV連続ドラマと言う構想で作られたような、でもコレっきり単発放映で終わってしまいアメリカのIMDbで検索しても映画名として出て来ない。主演はニコラス・ダアゴストと言う若い俳優さん、80年生まれなので33歳か、そう若きおっさんも丁度こんな感じでこんな風にホテル内を駆けずり回っていた、、それが妙に親近感を呼んで、結局最後まで、。
 
この舞台になる”エデン”勿論実在するホテルではないのだが其処に勤めるトニーは若いにもかかわらずドア・ボーイやポーターを経て今はアシスタント・マネージャー、兎に角毎日が忙しい、、どんな事でもお客様の要求は最優先、絶対に”ノー”とは言わない徹底振りだ。全く躾のなっていない犬を連れた顧客に対応するにはルームサービスの残り物皿に自分の手を付けてそれを犬に舐めさせる、、犬のご主人はこんなに簡単に他人に懐く愛犬にビックリするも彼の徹底したサービス精神には大満足、、又、瞬時にロビーには何人居て誰が誰でアイツは客にはならないと見分ける始末、そんなホテル漬けの毎日だ。自分の指を残飯に漬ける事まではやらなかったがかなり似た事をやっていたので出だしの10分でこの映画にはすっかり溶け込んでしまった、。
 
ある日、ホテルのオーナーは病気で静養をする事になった支配人の後任としてうら若き女性を引っ張って来る。トニーは自分がこのホテルの表も裏も知り尽くしていて後任になれるとばかり思っていたのに残念でならない、、しかもこの女性支配人候補は有名大学出で学位も持っているし経験も豊富そうだが何事にも理詰め、収益の事しか考えない。そんな時にホテルが年間契約で持つマディソン・スクエア・ガーデンの貴賓室を巡って騒動が持ち上がる。離婚調停中とは知らないホテルの担当者が上顧客である上院議員と奥さん双方に今期一番の試合の日に一つしかない貴賓室を提供する事で双方にOKを出してしまうダブルブッキングが発覚したのだ。そしてトニーにお鉢が回って来てもし無事にこれを解決出来たら、、、”キミを支配人候補、最先端に推奨するよ、、”とオーナーに言われトニーの奮戦気が始まる、、。
 
とまあ他愛ない映画なのだがその孤軍奮闘するトニー君の涙ぐましい努力をする姿が30数年前にダブってしまった、。そうだよそうだよ、、こんな事があったっけ、、とかそんな時はこうすりゃ良いんだよ、、とか、家内が見ていたら多分”アンタ、映画と会話しているの??”とビックリしただろう、、、しかもこのトニー君のスチール写真、そりゃスタイルや顔を別にして当事とそっくりなんですよ、、うん?ナンじゃそれは着ているものだけかぁ??
 
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結局トニー君は仮出所中の従兄弟を巻き込んで”エデン”の隣にある貴賓室の看板に細工、更にホテルから送迎を依頼したリムジン会社にも手を回して予定より時間をかけて到着、とどめには上院議員の一人娘の大学進学にも細工をして娘の信頼を得て遂には両親の仲直りまで演出してしまう、。
 
っで、めでたくホテル内最上階には自分専用のアパートも確保、支配人として一人立ちして行くのでありました、、。次のエピソードは何かな??と思わせて置いてこれっきり、と言うのも辛いものがあるがまあこんなもんで良いかな、。
 
ホテル時代よりもっと古くなるがこんな”アイビー”調が主流だったんじゃなかろうか、、こんな感じでワイシャツは薄いブルーでボタンダウン、セーターは丸首の濃紺、靴は黒のローファー、、このニコラス君はGパンだが棉の濃紺ズボンが定番だった。
 
あんまり昔の事ばかり思い出してもしょうがないのだがこの映画を見ながらつい古き”良か時代”を思い出してしまった、。