”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”サハラ死の砂漠を脱出せよ”(05年) 再

原作者はクライブ・カッスラー、1931年アメリカのイリノイ州生まれなのでもう82歳になる。カリフォルニア州に永住する事になり、65年に執筆活動を開始、それが何と奥さんが警察勤めで忙しく子供の世話をし”主夫”活動の合間に書き始めたそうな、、そんな片手間で始めたのがあれよあれよ、、で出版する本は全部ベスト・セラー、、私も彼の印税収入には随分と貢献しましたよ。
 
大ヒットしたシリーズは”NUMA”(立海中海洋機関)と言う架空の政府機関を舞台にその凄腕調査部員、ダーク・ピットが活躍する息もつかせぬ海洋冒険小説になっている。言ってみればジェームズ・ボンドは英国の情報部員、此方はアメリカの海洋機関と言う違いはあるが謎を追い、極悪人と対決する図式は同じ、途中美女を窮地から救いサンデッカーと言うNUMAの長官に報告してめでたし、めでたしとなる。
 
既に73年以降20冊以上のダーク・ピット・シリーズが出版されているが何故か映画化は”サハラ”(05年)だけ。主演はダーク・ピットにマシュー・マッコナヘイ、、マッチョ振りは原作通りなんだが長年原作を読んでいると微妙にイメージが違うんだな、、それに原作はとても良かったのに結果は残念な事に、、。イアン・フレミングの原作を見事に映画化し、その後半世紀以上に渡って007を活躍させたケースとは余りにも違いが、、あり過ぎる。
 

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この”サハラ”公開された時に一番で映画館へ駆けつけたのだが、、まあ原作を読んでいなけりゃ”ああ、そうですか”で済んだもののこれは世界各国のダーク・ピットファンからお叱りを受けたのではないだろうか、、それからもう7年が経過するが続編も他の映画化の噂も出て来ない、、昨今オリジナルの原作が枯渇している時代に置いてもこの失敗には何処のプロデューサーも懲りて手を出さないのか?それとも映画化版権が異様に高額なのか、、。
 
同じアクション系のトム・クランシーの原作は引っ張りだこで次々と映画化されているのに、、ハリウッドでも不思議な事が起きるもんだ、、。
 
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このおっちゃんがクライブ・カッスラーご本人、02年頃に書かれたダーク・ピットシリーズは流石に主人公も寄る年波には勝てず、、そりゃ何時までも歳を取らない主人公でも良いのだが、、同じ名前でJrをくっつけて息子が出て来る、、それに今度はダークの娘、隠し子がハワイから出没したりでストーリーに無理が出て来た。それにダークは国会議員と結婚までしちまったし、、っで私も無理やりアマゾンさんにお願いするのは止めちまった。
 
同じようにスカーペッタおばさんもあれだけ”面白かった”(愉快と言う訳じゃなく、、)シリーズなのに突然死んだハズの恋人が現れたりしてすっかり興ざめ、、それっきりパトリシア・コーンウェルさんとも決別しちまった。
 
かように読者は気まぐれって事さ、、。
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