”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

ギャング映画の比較

”Gangster Squad"(12年)、、邦題は”L.A ギャング・ストーリー”;
 
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時代設定は、
こっちが1949年、、戦後すぐなので登場人物にも兵役帰りが多い。あっちはもっと前の1920年代後半、従って戦前だし禁酒法があった頃。
 
ストーリー設定は、
こっちもあっちも市長なり役所のトップから言いつかって特別犯罪対策班を設立、悪者退治に対処する。双方とも腕利きのガンマンやら頭脳明晰なプロを配してチームを構成する。
 
最大の敵、追い詰める相手は、
こっちはロスの大物ギャングでミッキー・コーヘン(ショーン・ペン)、あっちはご存知アル・カポネロバート・デ・ニーロ)、、主役はジョン・オメーラ(ジョッシュ・ブローリン)
であっちはエリオット・ネス(ケビン・コスナー)。
 
監督jは、
ルーベン・フレイシャーであっちはブライアン・デ・パルマ
 
あっちのタイトルは”アンタッチャブル”(87年)でこりゃもう犯罪モノ、ギャング映画としては最高峰、比較してはいけなかった、、、でもあまりに設定が似ているし同じギャングの大親分を追い詰めるという展開は全く二番煎じ。それなりに努力はしているのだが最近の傾向なんだがどうも画面が暗く、昼間のシーンでもモノトーンに近い画面、おまけに淡い橙系の色彩が強くもう誰が誰なんだか判らない、、。あっちは決してこんな事はなく昼間のシーンはそれなり、闇夜でもちゃんと識別が出来る感じで画面に靄がかかっているような雰囲気ではなかった。
 
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シカゴとロスのギャングではその悪振りも微妙に違うのか、、でもやっている事は殆ど同じ、”アンタッチャブル”の時代はまだご禁制の酒造販売に活路を、40年代後半からはドラッグが中心みたいだ。双方とも実話に基づいて制作されたらしいのだが、、やはりこうして比べるとその差は歴然としている。
 
こっちの制作者は絶対にあっちを意識して作っていると思うのだがやはり登場人物の個性が違う、夫々に性格が分かれていて家庭を守る、守りたい気持ちはジョン・オメーラもエリオット・ネスも同じ、仲間が殺られてその弔い合戦も同じ設定、よく考えてみると設定も展開も特別特捜班の立ち上げまでそっくりじゃないか?これじゃパクリと言われても言い返せないぜ、、。
 
まあギャング映画は数多い、同じL.Aをくっつけた”L.A.コンフィデンシャル”もあるしデンゼル・ワシントンの”アメリカン・ギャング・スター”なんてのもあった。同じジャンルでもこれに推理・ミステリーの要素が入ると”チャイナタウン”みたいな私立探偵が活躍する映画になり個人的には此方の方が好みかも知れない。
 
小説でもそうだがなかなか犯人が判らず登場人物一覧を繰り返し捲りながら頭を悩ますのが楽しみなので極悪非道の大ボスが判っていてそれにどう対処するか、、とは自ずと鑑賞法が違ってくる。しかしまあウチのテレビが悪いのかこうも暗い画面設定だともう一体誰が誰で、、誰が誰を撃っているのかも判らない。やはり映画館の大画面、大音響で見ないとダメなんだろうか、、。