この映画は何とかシリーズ化して欲しいと願っているのだが13年が経過しても残念ながら続編さえも制作される気配がない、。もう当時の主役、デンゼル・ワシントンもアンジョリーナ・ジョリーも歳食っちゃったので仮に作るならキャスティングから考えないと作れないぞ。
確か映画を先に見てからジェフリー・ディーバーの原作を読んだのだが珍しく原作に負けていなかった記憶が、、上映時間118分に長編小説を凝縮するのだからこれは上出来の部類だろう。
リンカーン・ライム(D.ワシントン)は優秀な捜査官だったのだがある事件で頚髄を損傷してしまい首から下が麻痺状態、車椅子どころか寝たきり状態、右の小指だけが頼りだ。そんな彼が頭脳明晰、科学捜査のプロとしてニューヨーク市警から依頼を受けた案件に顧問として手助けをしている。
アメリア(A.ジョリー)は市警の新米警官、最近はボーイフレンドとの間も上手くいかず仕事にも身が入らない、、そんな二人がある事件で共同捜査をする事に。リンカーンは類稀な現場検証の才能をアメリアに見出し身体が不自由な自分の代わりに手足となって彼女に現場検証のイロハを教え込んで行く。
NY市警からの依頼で連続殺人犯を追う二人、お話は一転、二転、、、そして三転と、、もう一転すると元に戻っちまうが、、。
ジェフリーのディーバー節、炸裂だ、。この二人が実に原作の主役二人を上手く演じている、映像を見ながらひょっとして原作者は映画化の際にはこの二人を主役に据えるように契約を交わしていたのではないかと疑ったくらいに適役だった。
このおっちゃんがディーバー氏、シカゴ近郊生まれで当年63歳と今や売れっ子ミステリー作家である。
このリンカーン・ライムを主人公にしたシリーズは13年までに11作発表されている。独特の展開で最後にもう一ひねりがお得意、なのだが、、、、。どうしてこの最初の一本しか映画化されないのか、実はTV用にあと二本が映画化されているのだが、評価はイマイチ、、。それよりジェームス・ボンドファンとしては2011年にイアン・フレミングを継承して(遺族の承諾を得て)007を書いたのだが、、これが大乱調、出版と同時に買ったのだが全く想定外の007像で結構後悔している、、。
確かにリンカーン・ライムは飛んだり跳ねたりは出来ないしカーチェイスやドンパチも出来ない、全て彼のアシスタントなりパートナー(最初の場合はアメリア)がその分、アクションのお手伝いをしないと映画にはなり難いと言う面はあるのだが、、。もうデンゼル&アンジョリーナの二人じゃギャラが高額過ぎて制作側は二の足を踏むだろうな、、って事は新規で配役を考えてはどうだろう、、あと3-4冊は良い原作があるのだが。
ぶっちゃけた話、原作は11冊全部読んでいるのだが全部が全部仰け反るほど良い訳じゃない、これは継続するシリーズものの運命なのか、、かのパトリシア・コ-ンウェル嬢にしてもある作品から突然ダメになった経緯がある。死んだハズの恋人だったFBI捜査官が実は生きていたり、、読者は冷たいもんだ(オレだけか)そんな展開になると一挙にそっぽを向いちまう。クライブ・カッスラーもアレだけ全シリーズ買いまくって読んでいたのに突然、オヤジと瓜二つの息子の登場、それに双子の娘が登場した途端”ピタッ”と熱が冷め、買うのをやめちまった。ディック・フランシス様は最後の最後、作者の死後息子の代になっても買っているのだが、、。