”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

ちっとも変わらない邪悪な帝国

このタイトルは”スター・ウォーズ”の”帝国の逆襲”から来たものではなく今朝のニューヨーク、ウォールストリートジャーナルの記者が使った言葉である。何を指しているのかと言うと”膨大な資金力をバックに、又、ヤンキースがなり振り構わず田中選手を獲得した”という事でこうして書かれるのは今に始まった事ではない。
 
 
書かれた本人には気の毒だがヤンキースMLBの名門と言われながらその豊富な資金でプライムにある選手を誰彼と契約してしまう。うん、何処か日本にもそんなチームがあったような、、。
 
メージャーリーグには全部で30チームある。アメリカンとナショナルリーグに分かれていて4月から9月までのレギュラーシーズン中に162試合を戦う。この長丁場、に交流戦も含まれ最終的には10月に行われる地区予選、そしてリーグ選手権、最後にワールドシリーズを戦う。ヤンキースはこの長い歴史で過去27回その頂点に立っているのだが最近では松井の大活躍で優勝した09年以降はずっと地区予選で敗退している。
 
楽天からメージャーに行きたいと昨年のシーズン終了後に意思表示をし今回晴れてヤンキースの一員になれたのは何とも素晴らしい事ではないかと思う。先輩の黒田もいるしこれで両輪、双方が上手く互のモチベーションを高め相乗効果があるという意味ではボストンの上原&田沢コンビの例を揚げるまでもなく先発スタッフとして彼等以上の活躍が期待出来るのではないだろうか。
 
確かに未だメージャーでは一球も投げた事のない”新人選手”に投手としてこれまでで5番目の高額金を提示したヤンキースには業界人としては複雑な思いもあるだろう。それに過去、ヤンキースは日本人投手には余り良い思いをさせて貰っていない、、。この1-2週間、田中選手の契約状況を追っていたのだが当初70%だかの野球ファンが自分の贔屓チームに入って欲しいと投票バロメーターに表示されていた。それがヤンキースのなり振り構わぬ交渉から高額提示が噂されるようになるとこの数字が一挙に50%台に落ちてしまった。かように資金力に任せて何でもやるヤンキース、、即ち”邪悪な帝国”と表現されるに至った訳である。
 
潤沢な資金にあかせてチーム作りをし有名どころをかき集める方式にそっぽを向いてしまうファンもいる。それはそれで判らないでもない、、しかしそんなに資金があると言うことは球団経営が上手くいっているお陰ではないだろうか、、。30球団中半分近くは厳しい経営環境で帳尻を合わせるのに四苦八苦しているとか、それにはやはりチームが強くないと地元のファンが見に来ない。強いチームを作るには実力ある選手を探し出し地道に育てる環境を作らないとどうにもならない、。この辺はブラッド・ピットが”マネーボール”で見事にその内情を映画化してくれた。基本的には地道にマイナーから若い選手を育てて地元で人気を得る事だろう、しかし何処のチームも移籍、監督の突然の更迭で選手の入れ替えからコーチ陣の総入れ替えだって日常茶飯事なメージャーリーグだ。そんな明日をも知らぬ環境で資金力に有無を言わさないチームを悪く言っても所詮負け犬の遠吠えじゃないのかな~、、と常日頃思っている。
 
今期のヤンキースは先発陣が入れ替わり、何としても先発投手が欲しかった。そりゃマイナーから這い上がって来た選手にチャンスを与えデビューさせる事も必要だが実績という点では田中選手のような成績を残した投手はそれこそ喉から手が出る程に欲しかっただろう。そう言う意味では日本野球界に君臨した選手はメージャーでも充分に通用すると言うこれはもうMLBの常識かも知れない。
 
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これで黒田、田中が投げる日のヤンキース戦、それからダルビッシュ、そして岩隈、、、で4試合、それ以外にも日本人選手の活躍が期待出来るしシーズン中は益々時間が足りないぞ、、。しかし田中クン、アメリカへ渡る決心をしたんだからせめて英会話くらいはしっかり勉強して欲しい。
 
昨日のインタビューのように自慢げに”英語は出来ません”などとは言わずにアチラでのお披露目ではブロークンでも良い、はっきり英語で自己表示をしてくれないものか、、。
 
日本の球界から又、一人スーパー・スターが海を渡ってしまう。こんな状況だと日本野球界はメージャーの下請けかとも言われそうだが選手としてはやはりメージャーの舞台に立つのが夢だろう。海外に居住するファンとしては日本にいたんじゃ絶対にその活躍は見ることもないのだがこうしてヤンキースの一員になれば殆ど見れるぞ、、だから高い契約金を払っているんだから、、こっちは。