”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ミケランジェロ・プロジェクト”(14年)

原題は”The Monument Men"と言う、まあ”モニュメント・メン”とそのままカタカナ表記されても”モニュメント=記念碑”ではちょっと意味不明だなぁ、、その昔公開された同じような設定、ドイツ軍が絵画や美術品などの貴重品を列車を仕立てて本国へ送り届けるのを阻止する秀作は”The Train"、、それが邦題は”大列車作戦”(64年)となり”大と作戦”が追加されたっけ、、今度はタイトルには全く相互性はないが確か翻訳された原作から拝借された邦題じゃなかったかな。
 
今日は火曜日で半額デイ、朝から雨模様だし共同管理組合の年次総会も昨日無事終わり管理人不在を決め込んで昼過ぎから出掛けた。窓口のねいちゃんに”真ん中より後ろね”と言ったのに”今日は空いているから何処へでも好きな席へ移ってね”と言われその気になっていたらなんの事はない始まる頃には定位置が埋まってしまい後方に移れない、、結局前方、真ん中あたりに落ち着いた。しかも半額とは言いつつ後で前払いカードを良く見ると10.5ドル引き落とされている、、それならシニアーと言って買った方が良かったな、でも今日は一律なのでシニアーに取っては”火曜日はダメよ”、だ、。さて落ち着いて、、と思った途端ポッケの携帯が音もなくジリジリ、、サイレンサーを付けて置いて良かった、危うく恥をかくところだ。でも一度でも鳴るともう気になってしょうがない、、ひょっとして住人がプールで溺れたとか、、又、水道管が破裂したのか、、もう次からは携帯は持たないで来ようと固く決心した。でも仮にそんな緊急事態だったらどうすりゃいいんだ、、まさか”映画館へ行ってました”なんて事情聴取で言うのはイヤだな、、。
 
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先日の”キャプテン・フィリップス”に続いて此方も実話、、登場人物名は変更してあるが皆さん実在の人物で本当に大戦末期ドイツ軍が遁走する間際に隠匿、或いは焼却しようとした膨大な美術品を回収する為に集められた精鋭たちの物語りである。
 
こんな映画の場合、結果ありきなので実話を変更する訳にもいかずかと言って余りにアクションに終始すると今度は真実味が失せてしまう、、と難しい面がある。”事実を基にしたフィクション”なら色々と手を加え、脚色も出来るのだが監督のジョージ・クルーニーは前者に拘った。
 
同じ”実話モノ”として親友のベン・アフレックが大成功を収めた”アルゴ”と比較するとその緊迫度や構成でチト見劣りがするし娯楽大作と言うのとは又、違うような雰囲気、、見る方もどっちを期待して良いのか途中まで困ってしまった。ケイト・ブランシェットも重要な役柄、紅一点出ているのだが、、ちょっと物足りないかな。
 
任務完了後に”美術品を救う事は兵士の貴重なる一命にも勝るものか?”と時のアメリカ、トルーマン大統領に問われるのがラストシーン。その答えを時は流れて今はすっかりお爺ちゃんになったフランク(ジョージ・クルーニー)がお孫さんの手を引きつつミケランジェロのマドンナ像を眺めながら、○○と答えるのが印象的だった。
 
監督そして主演と忙しかったジョージ・クルーニーは制作後の会見で”歴史的背景やその内容の精度は80%正確だった”と述べているのだが余りにも今度は精度を高めようと思うと映画としての魅力が半減してしまう、、このジレンマがあったような気がする。例えばこの人は、、;
 
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ローズ・ヴァランドと言う女性。この映画ではケイト・ブランシェットがクレアー・シモンと言う名前で演じているのだが1898年生まれのフランス人。
フランスの歴史家として知られているのだがドイツ軍占領下にあってどんな絵画や美術品をナチが没収し何処へ運んで行ったか、、克明に自身の”赤革の手帖”に記載している。この手帖のお陰で連合軍側は何が何処へ持ち去られたのかを知る事が出来た貴重な資料提供者だ。
 
実弟がフランスの地下組織、レジスタンスで活動していた事もありご本人も諜報活動を通じてフランス軍、強いては連合軍には情報を提供し協力するのだがこの映画では折角のケイト・ブランシェットマット・デイモンに協力する程度で余り大きな活躍には至らない。恐らく彼女の手帖だけを主題にしても映画が一本撮れたのではないかと思うとちょっと残念だった。
 
先の”大列車作戦”では出番は全くないがこの彼女の手帖が貴重な情報源になっている事を思うとジョージさん、もうちょっと彼女を活躍させてくれても良かったんじゃないでしょうかねぇ~??
 
 
 
 
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