”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”戦場にかける橋”(58年)

もう3月も今日が最後の金曜日、、ついこの間正月を迎えたばかりだと思っていたのがもう新学期じゃないか、。ブリスベンはこの24時間ずっと雨、そして雨、、降らない時は空から見放されたように降らないのだが一転降り出すと今度はやむことなく降りしきる。既に低地部では水害騒ぎ、、床上浸水などの被害が報告されていてニュースのキャスターも先日までは農家が日照りで水不足です、、と言っていたのが今度はもう雨よ降るな、、と叫んでいる。
 
そんな3月のFOX月間オスカー作品紹介の最後は”戦場にかける橋”、これももう何回見たことか、、58年と言えば当時生まれた子供がもう還暦じゃないか、、イヤになるくらい年月の経過が早いよ。映画はオスカーを総取り、作品、主役、監督、脚本、撮影、編集、音楽と合計7部門を制覇した名作である。ひとつだけ心残りは御大、早川雪洲が助演男優にノミネートされていたのだが、、”サヨナラ”のレッド・バトンズにさらわれてしまった。同作品では日本映画界、史上始めてナンシー・梅木が助演女優賞に輝いたのでもし早川雪洲が取っていれば堂々男女両方が栄誉に授かったのだが、、ハリウッドの重鎮もそこまで寛容ではなかったか??
 
”オービー・ワン カノービ”の俳優として知らないファンはいないだろうがこれがアレック・ギネスを一躍有名にした作品である。当時44歳だった頃のアレック・ギネスと共演した右側のウィリアム・ホールデン40歳;
 
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アレック・ギネスはニコルソン大佐役、サイトー大佐(早川雪洲)の厳しい卑劣な管理にも屈せず英、米国軍の捕虜をまとめてクワイ河に掛かる橋建設に尽力する連合軍側の将校である。
 
その橋建設を阻止すべく送られてくるのがウィリアム・ホールデン演じるシェアース、爆薬を抱え遠路ジャングルを徒歩で抜けやっと建設中の橋に辿り着く、、。
 
面白いもので終盤同じ日本人のサイトー大佐を応援したいところだが図らずも連合国軍側を応援している、、同じように長いあいだ苦楽を共にしやっと橋が開通する時になって爆破されることを阻止しようと必死になっているニコルソン大佐、、散々苦労し多くの仲間の犠牲に立ち建設が終わろうとしている橋の爆破を阻止、、。その最後の最後に自分は連合軍の将校ではないかと気付き爆薬のスウィッチに事切れるように倒れ込んでいく、、。そして橋自体が爆破されホッとする展開、、これには何度見ても日本人としては心境複雑なものがある、、まあ軍部の理不尽さもあるしこうして戦争も早く終わる事になったとしたらこれで良かった。
 
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↑ これは実際に撮影で使われた橋、ロケはスリランカで行われたようだが下の写真が実物のクワイ河に掛かる橋で場所はタイのカンチャナブリと言うところだそうな、、↓。
 
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撮影当時(56年)はまだ戦後(45年とすれば)11年しか経過していなかった事になる。無論連合国軍側にも帰還された将校も多く歴史的信憑性は昨日、今日制作した映画とは違い格段に精度も高かった事だろう、。
 
ノルマンディーへの上陸、そして真珠湾を軸にした数々の戦争映画、更には東南アジアを舞台にした熾烈な戦争そんな戦争大作のなかでもトップ・ファイブを飾る名作である事は間違いない。
 
 
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