”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ワイルド・ビル”(11年)

オーストラリアではあまりエイプリル・フールとは言わないので4月1日をすっかり忘れていた、しかも6月が年度末だし気候も夏の続きでまだウダウダと暑い、はっきりと季節の変わり目も認識出来ないし自分なりに”やっと季節だ、、”と思えるイベントはメジャーリーグが開幕になった事くらいか、、本来なら此方のラグビーシーズンも開幕なのでそちらの応援をしないといけないのだが。
 
昨日は芝刈りを下請け業者に頼み、その間に月末会計集計を終わらせ開幕試合をテレビの前で鑑賞、スリリングな試合展開に大満足、そして今日は火曜日の”半額デイ”、、”ノア”か”ポンペイ”を見に行く為に時間を調べ準備OK、だが残念な事に映画館へは行かれなかった、、。まずやって来たのが10号のおばちゃん、”湯沸かし器の具合が悪いのよ、”サーモスタットだけの故障なら良いのだが、、で修理してくれる業者へ電話。その手配が終わるやいなや今度は電話で”2号へ引っ越して来る引越し屋のトラックは何処へ駐車しましょうかね?”、、と担当者から連絡が入る。それでも終わらず今度は”不動産減価償却について業者に自分の物件を見て欲しいので立ち会ってくれ”とメール、、もうすっかり映画どころじゃなくなった。
 
夫々が何時間もかかる用事じゃないのだが立ち会わないとダメな事ばかり、、こんな時は本当にガックリする。そうかと言って今日は火曜日なので管理人は映画館です、、とは言えないしその気になっている時にやられると余計落ち込むな。もうすっかり鑑賞意欲も失せたのでこんな時はFOXでワールドムービーだ、。
 
目に留まったのが”ワイルド・ビル”と言うイギリスの映画、普通このタイトルなら西部劇だろう、なのにイギリス制作と言うのが気がかりで見始めた。
 
イメージ 1主演は”ワイルド・ビル”と呼ばれるビル、、8年のお務めを終え刑務所から出て来る。保護観察期間という事らしいがやっと娑婆の空気、いそいそと徒歩、電車、バスなどを乗り継ぎ自宅のあった街へ帰り着く。ボロいアパートに戻って見ると11と15歳の男の子二人が豚小屋のような生活をしている。しかも元妻、、彼等の母親は育児を放棄してスペインへ駆け落ちしてしまったとか、、。
 
二人の子供にとっても”こんなおっさんは誰っ?”の世界、そりゃ弟が3歳、兄ちゃんが7歳くらいの時に刑務所へ送られているので”オレが父親だ”と言われても”っざけんなよ~、、”、”出て行ってくれ”っでお話にもなりゃしない、、。一晩だけと言う約束でソファに寝る事になるのだがいきなり現れたおっさんに子供二人は面食らうばかり。
 
そんな展開、、其処からは案の定、昔刑務所へ入る事になったワルの仲間が又、”一儲けやろうぜ”と来るのだがこのビルは保護観察の身だし警察の監視もあってうっかり仲間に引きずり込めば今度は自分たちが目をつけられてしまう事から躊躇する。そこで彼等が目をつけたのが下の倅、、僅か8歳の小学生を売人の受け渡し役としてオヤジには内緒で働かせる事にする。
 
ソファから乗り出して見るほどではないのだが妙にこのビルを演じたチャーリー・クリード=マイルスと言うビリー・ボブ・ソーントン似の彼が悪党なのだが”極悪”と言うほどでもなくちゃんと気質の仕事を探して来るし息子たちにもそれなり接するところから目が離せなくなった。弟の方は最初いきなり現れた父親に戸惑うが段々に慣れて来るし兄ちゃんはちゃんと建設現場で働いていてやはり父親に対しては抵抗する一方だったのだが少しづつ心をひらき始める。
 
ビルも親権の申請を済ませ面倒を見るので児童施設には送られないようにと担当官に依頼し、家庭訪問時には家をすっかり片付けまっとうな父親振りを発揮、それが満更でもない。でも昔のワル仲間が放って置いてくれない、、弟を使いっぱしりに使っていたのだが警官の職務質問で思わず隠し持っていた”ヤク”をドブに捨ててしまう、そんな事からオヤブンに損害を金で払え、、とどやしつけられ弟は兄ちゃんのガールフレンドが後生大切に隠していた貯金箱をくすねてしまう。彼女はてっきり兄ちゃんが盗んだものと勘違いし絶交を言い渡される始末。その事実が判ってビルが落とし前をつけに昔の仲間とオヤブンの待つ酒場に乗り込んで行く、、っでタイトルの”ワイルド・ビル”振りが存分に発揮される。
 
最後はまだ保護観察の身でありながら酒場での大立ち回り、発砲して仲間を撃ったのはオヤブンの子分だし悪いのはオヤブン一家全員と今回は誰が悪いのかは歴然としている、、警察に身柄は保護されるが連行されるビルの顔には笑が広がって行く、、と言うお話でした。流石にこの映画は日本のWOWOWでも買い付けてないだろうしDVD化も勿論されてはいないだろう、、、映画館へ行かれなかった”残念賞”でした。
 
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