”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”エージェント・ライアン”(14年)

原題は”Jack Ryan: Shadow Recruit"とジャック・ライアン・シリーズを継承しているのだが”エージェント・ライアン”となると長きに渡ってトム・クランシーが創作して来たジャック・ライアンとの関連性が薄れているような、。
 
イメージ 1ジャック以外の配役はとても良い、、ケヴィン・コスナーリクルートするCIAだか何処かの機関のボス、、ロシア側のワルがケネス・ブラナー、、監督も兼任、。そして将来妻になるキャシー役にはキイラ・ナイトレイ、、そして肝心のジャックがクリス・パイン
 
このストーリーはトム・クランシーが書いた原作にはないのでキャラは原作から来ているもののストーリーとしては映画用に書き下ろされたものと推察される。
 
 
イメージ 2初めて映画化された”レッド・オクトーバーを追え!”(84年)でジャックを演じたのはアレック・ボールドウィン、アレではすっかりラミレス艦長を演じたショーン・コネリーの影になってしまったが、、その後ハリソン・フォードが引き継ぎ”パトリオット・ゲーム”(92年)、”今、そこにある危機”(94年)で主演、現場経験がなく普段はああだこうだと分析ばかりしているCIA分析官が知らずにスパイ活動の渦中に巻き込まれてしまうと言う設定を巧く演じていた。
 
 
イメージ 3その後今度はベン・アフレックがジャックに抜擢され”トータル・フィアーズ”(02年)へ出演、それなりにその時代の危機を乗り越える設定で映画もそこそこにヒットしていたものだ。
 
原作の方はもっとシリーズ化が続きジャックは最終的にはアメリカ大統領にまで昇り詰めるのだが、、それまでには”日米開戦”や”合衆国崩壊”やら大変な事件が待ち構えている。
 
今回の”エージェント・ライアン”はそんな原作や過去の事件に引きづられる事はなく映画界では流行りの”リブート”版である。画面はいきなりロンドンの学校へ留学中のジャック、校内のテレビに映し出されるのは9・11のテロ事件、、画面は一転してアフガニスタンへ派遣されているジャック、、そしてミサイルで撃ち落とされて病院での療養生活、其処のリハビリセンターでインターンをしているキャシーに出会う、それにリクルートもされるのだがこれだけ多くの展開が僅か映画開始から15分程度に集約されている、、、。
 
更にケヴィン・コスナーに諭されて大学へ戻り博士号を取りウォール街の証券会社へ勤務、、そして一気に10年後に飛んでいく、、そりゃ確かに息も就かせない早い展開なのだがどうにもこうにも”やっつけ仕事”みたいな印象は拭えない。ここまでがプロローグという事なんだがそうなると本題もこの調子でやってしまえば映画は1時間で終わりだよ、、うん、それでも良かったかな?
 
イメージ 4これが今回の主役ジャックを演じたクリス・パイン、、”スター・トレック”シリーズや”アンストッパブル”にも出ているがどうも頭脳明晰なCIAの分析官と言う立場のジャック・ライアンとは印象が違うんだな~、、。彼をリクルートした側のケヴィン・コスナーが引退したジャックとして呼び戻されたほうが良かったんじゃないのかな、、。するとストーリーは全面的に違ってしまうが、、彼が現役時代に対立してたロシアの将校が残したスリーパーを巡るお話でも良かった、。
 
今後もジャック・ライアン・シリーズとして映画化も企画されるのだろうがやはり007と違い一貫性がない。原作者のトム・クランシーが個別に映画化権を売却しているせいだと思うのだがこれじゃキャラクターの名前だけを継承しているだけで今後の展開も余り期待出来ないのかな、、過去の作品は大ヒットとは言えずともそれなりにアクション大作として評価されていたのだが今回は残念な結果に終わっている。
 
 
 
 
 
 
 
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