”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

男が好きな場所

コレはアメリカ映画で使われた”歴代最も印象深いセリフ集”で67位にランク・インされたリックのセリフ、、映画は”カサブランカ”(42年)、リックを演じたのはハンフリー・ボガードそして相対するイルザがイングリッド・バーグマン、、ついでに先の”映画界の重鎮”が選んだ映画100選では歴代6位に入っている秀作です。
 
Rick: Of all the gin joints, in all the towns, in all the world, she walks into mine.
 
”この街中、イヤ世界に星の数ほどある酒場、、その中からオレの酒場へ入って来た。”
 
とリックが深夜の酒場でウィスキー・ボトルを前に嘆くシーン、、傍にはサムがいて”ボス、やめましょう。もう忘れるんです、、”と諭すが一向に聞き耳を持たない。そんなセリフが似合う酒場、或いは男の隠れ家、、とでも言ったら良いだろうか。誰しもお酒を飲む人にはそんなお店が一軒や二軒あるのではないでしょうか、、、。ママが一人で切り盛りしているお店、大型キャバレー、、それにキャバクラから音楽ガンガンのお店や”サタデー・ナイト・フィーバー”に出てくるようなダンス・ステージのあるお店、、それに探偵が事務所代わりにしているお店、、と色々ありますが、。
 
昨日の晩飯に何を食べたかを忘れているのに半世紀以上も前に映画館で見た映画の事は覚えている、、それに似ているのだが始めて”男として”入った酒場、流石にもう名前は覚えていないがマンハッタンの下町、うら寂れたバーだったのは覚えている、、其処でジンかウォットカだかをオレンジ・ジュースで割ったスクリュー・ドライバーとか言うヤツをしこたま飲んで具合が悪くなった事も思い出す。それからかれこれ50年近く、、念のため当時のニューヨークは法的には18歳から飲めた、、色々な都市、場所で”ジン・ジョイント”のお世話になって来たものです。雰囲気としてはこの”カサブランカ”(実物の店ではなくセット撮影)の”リックのカフェ”みたいな店も捨てがたいのですが基本的にはこんなお店が大好きです;
 
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これは実在の店、香港にある当時は”マンダリン”と呼ばれていたロビー奥にある伝統的なバー・カウンターです。このバーマンはちょっと若いですが頑固一徹なおっさんが一人でシェーカーを振っているような、、イギリスの雰囲気を備えたようで天井が高くピカピカに磨き上げたカウンターのあるお店、、こんな落ち着いたバーが好きであっちこっちで探しちゃ良く出掛けたものです。
 
 
 
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此方は日本のお店ですがそうですこんな雰囲気、、コレです誠に落ち着くし良いじゃないですか。カラオケやピアノなどはもっての他、それに着飾った女性も見当たらずBGMだってあくまで控えめ、バーテンダーが適当な間隔で傍に来ちゃ注文を、、それも声を掛けるでなく目の合図だけで双方判り合える、、そんなお店です。
 
残念ながらオーストラリアにはこんなお店は皆無ですがそれでもホテル内のメインバーにはこんな雰囲気のお店がある事も、、注文の殆どがビールかワインとあっちゃバーテンダーも腕の振るいようがないのですが、。
 
自分がホテル勤務だったせいかも知れませんが東京都内で勤務していた頃は良くこんなバーを探して歩いてました。勤務先の近くに先輩が開いた”グレース”と言うお店があって其処には良く出入りしていたような、、もっと小ぶりですがこんなバー・カウンターがありウィスキーは毎回新しいボトルを出してくれます。飲んだ分だけの請求ですが、、そしてメニューは一切なく(別に壁に書いて貼ってある訳じゃない)、、その日の仕込みから此方の腹具合に合わせ順次出してくれる、、そんなお店でした。
 
正統派バーテンダーとして長年ホテル勤務だった先輩ですが彼が何時も深夜勤務の終了時に出してくれるレモンスカッシュは忘れられない味でした。このお店では何時も歓迎してくれ誰を連れて行っても詮索は一切ナシ、、媚びる事もなく自分が常連さんとは意識させてくれない雰囲気、、尤も困るような後ろめたい気持ちで人を連れては行った事はないのですが、、心地よい時間を何時もありがとう、、仕事でクサっている時や落ち込んでいる時でも”明日は頑張るぞ”と気分転換出来るバーでした。此方が現役を退いてしまいすっかりこんなお店とは縁がなくなりましたが、、ふと懐かしく思い出してしまいました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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