”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

ローレン・バコールが、、

これは悲報だ、、、昨日のロビン・ウィリアムズに続き今日はローレン・バコールの訃報が、、。
 
24年生まれなので89歳だった。
 
まだ詳細は不明だが彼女が来日した折に実際にお目にかかっているだけにおっさんの思い入れ、、落胆の度合いは強烈だ、、。
 
今日は彼女のこの映画、この台詞を胸に引きこもろう。映画ファンとしてこんなニュースが毎日続くのは本当に辛い、、。
 
死因は脳卒中、ニューヨークの自宅だったそうな。79年に自伝を出版しそれがベストセラーに、日本でも翻訳、出版される事になり出版元の招聘で始めて来日したのが83年の事だった。
 
元々はニューヨーク生まれ、ユダヤ系ドイツから移民した家庭に生まれた。44年に映画”脱出”でデビュー共演した25歳年上のハンフリー・ボガードとはその後結婚、57年に彼がガンで逝くまで睦まじい結婚生活を送っていた。このYoutubeから引っ張って来た映像がそのデビュー作、、”口笛”のシーンだ。
 
そして思い出いっぱいの一シーン、、以下は09年にこのブログに書いたものだがそのまま転載してみると、
 
 
時は83年、、都内のあるホテル。未だ夕食前でホテルとしてはロビーも一番騒がしい時間帯、するとある客室から”支配人を呼んで!!、”、”ナンでこのホテルは英語が通じないの、?”と交換台に怒鳴り込みの電話。彼女たちも瞬時にこのクレームは手に負えぬ、、と支配人室へ電話を転送して来た。それに答えたのがこのおっさん、、”Gさん、、実はアメリカ人のVIPのお客様からクレームの電話なんです。其方へ転送しても良いでしょうか??”、、”支配人を出せ、、と言われてまして、もう私たちでは処理出来なそうで、、” 、”ウン、どうぞ、此方で処理しますから回してください”とおっさん。 
 
ホテルの客室から入る電話はこの当時すでに部屋番号と滞在者が表示される最新設備が導入されていた。其処で交換台にその”お客様のお名前は?”と聞くと、”ミス・バコール様となってます”、、、エッ、ひょっとしてあのバコール様かぁ?、、イヤ既に前日からローレン・バコールがVIP待遇で宿泊するって事は知っていたので電話口では落ち着いて”ミス・バコール、、お待たせ致しました。支配人ですが何かお役に立てますでしょうか?”と電話に出てみた。
 
するとあのハスキーで低い声そのままで、、、同時通訳すると”このホテルはどうなってんの??ルームサービスを頼んでもちっとも私の言っている事を理解してくれないし、間違ってオーダーを持って来るのよ””支配人、すぐに来て頂戴!”、、おお~、そりゃご用命とあらば、、っでおっとり刀で客室へ平身低頭出向いて見ると、、。やはりその怒りまくっている女性とはあの憧れのミス・バコールではないですか、、これが始めて憧れのローレン・バコール女史に接した場面であります。

お部屋へ伺い良く聞いてみると日本へは自伝出版を記念して出版社のおんぶで来日したもののその日は出版社の関係者、通訳さんにも見放され一人ぼっちとか、、来日早々で今夜は”どうぞごゆっくり”との配慮なのだろうがご当人はチェックイン前からかなりお酒を召し上がっている様子で話し相手もいなく不満だらけ、その影響もあってかルームサービスに掛けても呂律の回らないハスキーボイスでは注文が通じなくて何回も聞き返される始末、結果”何さこのホテルは私の英語が判んないの?”と言う事の次第であった。

ここまではもう勝手に時効だと解釈しているがしっかり注文を伺い暫く聞き手に徹したところで東京の片隅のホテルにも大ファンがいる事を感じて貰い15分後には至極満足そうに微笑んでくれたのがとっても印象的、私にとっては至福の時を過ごす事が出来たのである。
 
職場では余りに長い事帰って来ないのでこりゃ大騒ぎかはたまた新聞ダネかと気を揉んだそうな。ああ、そんな事はそっちのけで本音はもう30年くらい前に会いたかった、、、と暫く夢に見てたものである。部屋を出る際に、、”You know how to whistle, don't you? Put your lips together and blow.”ってセリフが忘れられません、、とその通りに言ってみた。その時の彼女の笑顔は一生忘れられない、、ご本人にとっても生涯忘れられないセリフだって事はその晩確かに承りました。
 
 
心よりご冥福をお祈りします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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