”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

ロッド・テイラー、、又一人逝ってしまった。

ご贔屓だった俳優さんが亡くなるのは本当に寂しい。無論スクリーン上でしか会ったことがないにせよ彼らが人気の絶頂にいて一番輝いて頃を思いだし、自分がその頃は何をしていたのか、、どんな映画が好きだったのか脳裏をかすめる。2010年9月にトニー・カーチスが85歳で生涯を終えた時も寂しかったのだが新年早々にはロッド・テイラーが84歳で亡くなった。
 
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ロッド・テイラーはオーストラリア、シドニーで生まれで50年代にハリウッドへ渡りその後ずっとアメリカを拠点に俳優業を続けた。おっさんが始めて映画館で”見染めたのは”ジャイアンツ”(56年)、ジョージ・スティーブンス監督のオールスターキャスト大作だった。勿論この映画はジェームス・ディーンやエリザベス・テイラーに普通は心を奪われるものだが、、当時はまだロドニー・テイラー名でかなり出演作はあったもののこれがやっとの大作デビューとなった。その後も決して主役に抜擢される事はなかったのだがテレビ界で下積みを、、そして60年に公開された”タイム・マシーン”で主役に抜擢された。HGウェルズが書いたこの古典SFが映画化されイヴェット・ミミューと共演し一躍脚光を浴びることになる。
 
その後は又、テレビ界に逆戻り、恐らくオージーとしてかなりご苦労されたんだと思う。イギリス人やアメリカ人としての配役に制作者或いは監督さんから躊躇された結果だと個人的には思っているのだが、、。そんな時にやっとヒッチコック爺の目にとまり”鳥”(63年)にティッピ・ヘドレンの相手役、ミッチ・ブレナーとして主役を演じた。
 
そして遅咲きながら33歳にしてやっと主演・出演作が目白押しに、、。おっさんの映画観戦歴にまさに合致するように”予期せぬ出来事”(63年)では再度エリザベス・テイラーと共演、”ニューヨークの休日”(63年)ではジェーン・フォンダと共演、、翌年には”36時間”でドイツ軍将校、、”ヤング・キャシディ”やら”リクイデーター”と連続して主演、、更にはドリス・デイとロマンチック・コメディに二本立て続けに主演、、67年には遂にアーサー・ヘイリーの大ベストセラー小説の映画化、”ホテル”に主演、ニューヨークにある大手ホテルの支配人を演じることになった。
 
その後もテレビや映画で多彩な活躍を続け最後の出演作品が09年のタランティーノ監督になる”イングロリアス・バスタード”、、此処ではウィンストン・チャーチルに扮した。
 
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はっきり言って決してオスカーや各演技賞にノミネートされるような俳優さんではなかった。この辺りはトニー・カーチスにも共通するかも知れないのだが何故かこのアクのない、好青年っぽい雰囲気が好きで60-70年代に出演した映画は殆ど見ているような気がする。
 
”ホテル”での的確に仕事や悩みをこなし宿泊客には常に最善を尽くす支配人役、そして”予期せぬ出来事”での金銭面で苦悩する青年実業家、、更には何故”鳥”が襲ってくるのか判らない恐怖に対処して逃げ惑うミッチ、、”36時間”ではドイツ軍人でありながら連合軍に肩入れしてしまう役柄、、とどれもが印象深く心に残っている。昨日の晩飯には何を食ったか忘れていると言うのに半世紀以上も前に映画館の席に座り一心に見ていた映画の記憶はボケていない、、、さてどうしてだろう??
 
今の時代と違ってこの頃は自分よりかなり年長者が映画界でも活躍していたのではないだろうか、、現にアラン・ドロンを始めトニー・カーチス、、ロッド・テイラー皆さんおっさんより20年(近く)は年長である。今は恐らく同世代か精々自分より数年上、、いや待てよ逆に年下のケースが多いのか??
 
そんな事を思いながら今週はワーナー・クラシック・ムービーチャンネルでロッドの映画を楽しもうと思っている。合掌。
 
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