”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”オデッサ・ファイル”(74年)

イメージ 174年に公開された映画なので初めて映画館で見てから40年以上が経過しているって事になる、、そりゃ主演のペーターを演じたジョン・ヴォイトだって30代だし実に若い。娘のアンジョリーナに至ってはまだ生まれてもいなかったし、、。

原作はフレデリック・フォーサイス、”ジャッカルの日”に次いで発表された長編、ミステリー、戰爭犯罪人追求ものだ。アイラ・レヴィンが書いた”ブラジルから来た少年”(76年)、それにウィリアム・ゴールドマンが書いた”マラソンマン”(76年)、そしてコレと、”ナチの犯罪”を扱ったものとしては代表的な三部作だと思っている。

映画の舞台は西ドイツ、63年のケネディ大統領暗殺のニュースを運転中のペーターが路肩で聞く。その横をすり抜けるように救急車とパトカーが、、フリーランスのペーターは記者魂旺盛に何事かとその車列を追いかける。行き着いた先では一人の老人が自殺をしている事が判明、、何も事件性はないように思えたのだが、、それがペーターが生死をかけて探り出す事になる謎解きの始まりになろうとは、、。

そんな出だしで翌日、友人の警部に話を聞きに出向くと何やら分厚いスクラップブックを手渡される。警部も事件性はないと判断した結果なのだがペーターが夜半そのスクラップブックを読んで見ると、、其処には戦中のナチ将校が関わった傍若無人で理不尽な犯罪が克明に書かれているではないか、、。その中でも収容所の所長だったロシュマン(マクシミリアン・シェル)は極悪非道のSS将校で”リガの屠殺人”とも呼ばれていた。

更には戦後の戰爭犯罪人裁判で追求を逃れた元SS将校たちが”秘密組織”を立ち上げユダヤ人根絶を目指している。そのメンバーの詳細な記録が”オデッサ・ファイル”と呼ばれるモノでその存在を知ったペーターはフリーランスと言う立場を利用して単身このファイルを探し求める決心をする。この当時なら時系列から言ってもSSの残党が新たな組織を作りナチを再建するっての有り得た、、戦後20年くらいなら当時の将校だって50代になるかどうか、、従ってこの設定はかなり現実味を帯びていたって事になる。

そのペーターはイスラエルモサドの協力も得て自身が元SS隊員と偽りこの組織に潜入する、しかしまだその”オデッサ・ファイル”の存在が確かめられない、、映画は最後のクライマックスになってやっとペーターが何故こんなにもこの事件に入れ込んでロシュマンを追求しているのかが判る。この衝撃の結末は”小どんでん返し”手法として評価出来るかな??


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
にほん映画村」に参加しています:もし気が向いたらクリックお願いします♪。