”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ロアルド・ダールのエシオトロット”(15年)

昨年イギリスで制作されたテレビ用映画、原題を”Roald Dahl's Esio Trot”と言うのだが、、どう訳すにも適当な言葉がなくて何と表現したら良いのやら、、ロアルド・ダールと言うのは子供用の本を書く作家でそのロアルドが書き下ろしたロマンチック・コメディが原作、それをリチャード・カーチス(”ラブ・アクチュアリー”その他)が脚本を書き主演にジュディ・デンチダスティン・ホフマンが配役されている。

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お話はいたって簡単、、舞台はロンドン、アメリカ人だが一人孤独な生活を送る”高齢者”のミスター・ホッピー(D.ホフマン)は一階下に住むやはり一人住まいのミセス・シルバー(J.デンチ)が気になってしょうがない、、。本来の内気な性格からどうしても自分から進んで会話を仕掛けたりお茶に誘ったりが出来ず悶々とする毎日だ、、それももう何回も季節が巡ってきているのだが、、。

そんなミセス・シルバーはこよなくペットの亀(ゾウガメの一種だが未だ小さい)がお気に入りでアルフィーと名付けて可愛がり何時も一緒の生活だ。

ミスター・ホッピーはそこに目を付け、ある日”この餌をやると発育が良くなる”と言ってペットショップで仕入れた発育剤を渡す事から騒動が、、。

自分でも亀を沢山買い込んで大きくなったものを彼女の知らぬ間に釣竿をベランダ越しに使い取り替えると言う奇抜な案を思いつくのだ、、そうやって知らぬ間にミセス・シルバーとはお近づきになりたいと言うのが魂胆なんだがそうは上手く行かないのが世の常だ。

やはり同じアパートに住むミスター・プリングルが強力なライバルとして出現、、コイツが色々と邪魔をする。ミスター・ホッピーとは正反対の性格で食事のマナーも全く無視の傍若無人振り、押しかけて来ちゃああだこうだとやっとこさミセス・シルバーと良い雰囲気になっている時に限って押しかけて来る始末、。

流石に売れっ子脚本家のリチャード・カーチスだけあってテンポの良いセリフが満載、お話はどんどん進んで行くのだが、、実年齢がお二人とも80歳、、、その”老いらくの恋”と簡単には片付けられない妙な雰囲気だ。彼らの現在置かれた状況やそれに至る生活も何の説明もないのだがやはり人間は一人でずっと老いていくのは寂しいもんさ、、とさらりと二人が演じてくれる。

さしづめ日本なら此処は双方の家族、子供たち、、そして彼らや孫の反対、、挙句に”そんな年をして結婚なんてトンでもない”、”親戚一同恥ずかしくて、、、”って事になるんだろうが此処には一切そんな状況は出て来ない。最初から最後までこの二人だけが中心になり自分たちがすべてを決めていく、。そこには当然のように”子供たちには一切世話になりませんからね”と言う断固としたメッセージが込められているようだ。

さて自分に当てはめた場合、もし家内がいなくなり一人になったらこんな”婚活”や積極的に行動を取れるものだろうか??どうも最近、映画を見ると自身の生活と比較しているような気がする、。やはりこの歳こいて一人残されるのはイヤかな、、、、さて今夜も炊事と行きますか?余り大事にし過ぎてもダメなんじゃなかったかな??

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