”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

アメリカン・ヘイスト(15年)

イメージ 1土曜日の午後、”賃貸募集中”の看板が出してあるにも係らわず全く空振りだ、問い合わせの電話一本来やしない。もう事務所は開店休業を決めてFOXさんに映画の”出前”を注文する。このところ連続4本がクライム・サスペンス、しかも強奪もので昨日はタイトルまで”Heist"だった、、今日の映画はそれに”American"が付く。

主演がエイドリアン・ブロディ、、しまったせめて配役だけは確かめてから注文すりゃ良かった、でももう5.50ドルがオンラインで引き落とされているので見ない訳にはいかない、。つい先日、映画館で上映されたばかりの映画なので”新作と強奪”につられて購入ボタンを押しちまった。

フランク(アイドリアン・ブロディ)の弟役がジェームス(ヘイデン・クリステンセン)で舞台は南部のニューオリンズ。フランクは10年の刑務所生活を終えてやっと釈放されるが金もないし住む場所もない、、案の定、昔のワル仲間に取り囲まれ又、坂道を真っしぐらに転がりそうな気配。

弟のジミーは昔は連んで悪さをしていたようだが今は至って真面目な生活ぶりだ。車の修理工場で働きながら近い将来は自分の工場を持ちたいと夢も持っている。しかし世の中そう上手くは行かない、このワルい兄ちゃんと仲間たちが銀行強奪を計画していて何とかその仲間に連れ込もうとする。ジミーは兄ちゃんとはもう”一切関わり合いたくないしもうオレを悪行に誘わないでくれ”、、と懇願するのだが兄ちゃんも刑務でその仲間に救われた経緯があり無下に断れない。

そんな感じで中盤はこの兄ちゃんと弟のやり取りが続く、折角まともな生活振りでガールフレンドもいるジミー、執拗に誘うフランク、、この辺りはこりゃ来年のオスカーもひょっとして狙えるんじゃないのかい??と思わせる上出来の展開だ。

かつてアル・パチーノが主演した”狼たちの午後”(75年)と言う秀作があったがあの緊迫した展開を思い出すくらいの”銀行強奪”劇だ。問題は最初にジミーがいみじくもこんなずさんな計画はダメだよ、、と指摘したように”ヘイスト”のプロが手掛けた計画とはとても思えない。

行き当たりばったりで金庫を開けさせるが欲にくらんで闇雲に現金やら個人用の金庫をこじ開けたりするので時間ばかり食ってしまう。それに至る陽動作戦や交通事故を引き起こさせるアイデアは良いのだが逃走用の車両もちゃんと機能しないし人質の扱いも全くその場で急に思いついて仕掛けたようなずさんさだ。そしてフランクとジミー、、が銀行に取り残され他の仲間は現金を背負ってえっちらおっちら逃げるのだが、、ヘリコプターから狙撃されたりパトカーに逃走路を阻まれたりともうこりゃ自殺行為の強奪計画だ。

そして終盤は銀行内に残された兄弟二人に焦点が、、兄ちゃんは本心から弟に申し訳ないと思っているのか上手く行かない計画は自分の仲間たちのせいなのか、、でこうこれっきゃないだろう??みたいなっクライマックスでありました。

後半は兄弟の葛藤が丁寧に描かれていてたった一人の肉親を思う兄や弟の気持ちも判るのだが最初に兄ちゃんが来なけりゃジミーは小さいながらも自身の工場を持ちガールフレンドとも上手くいってたんじゃないかと思うと、、辛いエンディングだった。犯罪は割に合わない、それが判っていてもやらない訳にはいかない、例え逃走が成功しても将来はずっと身を潜め、肩越しに振り返る生活を強いられる、もう大きな賭けとでも言える犯罪顛末なんであるがこんな映画を見ても実社会で強盗や犯罪が失くならないのは何故だろう、、と考えさせられた。っかな??

日本での公開は今のところ未定とか、、いきなりDVDデビューかな??

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