”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ヘヴン”(02年)

原題は”Heaven"、、まさにそのまま天国、解説にはケイト・ブランシェット渾身の演技、夫の死の原因となった”黒幕”に復讐するため単身乗り込むのだが、、こう書かれたらもう”見る”っきゃない、。

舞台はイタリア、、トリノの町で英語教師をしているフィリッパ(ケイト・ブランシェット)は麻薬売買の黒幕でもある大手企業の社長室に爆弾を仕掛ける。夫は中毒死しているし生徒にも中毒者が続出、それを何回も最寄りの警察署に陳情したり手紙を送って捜査を依頼しているのだがどうにも腰を上げてくれなかった挙句の犯行である。

ところがその計画は失敗、何の関係もない親子連れと掃除婦が爆発に巻き込まれ亡くなってしまう。身柄を拘束された警察署の尋問室でその事実を知って驚愕するフィリッパだがもう遅い、尋問はイタリア語で行われるのだが英語での記述を申し出るフィリッパに書記としてデスクに着いていたフィリッポが通訳を申し出る。この辺から展開はフィリッパ&フィリッポのお話に、、要するに報われないラブ・ストーリーになっていく、、。爆破犯人と警察官の逃避行って感じでタイトルの”ヘヴン”へ向かって真っしぐら、、とちょっと想像していた展開とは違ってしまった。

イメージ 1スキンヘッドで逃げる主演二人、、フィリッポはイタリアのジョバンニ・リビシ、、。

確かにイタリアの田園地帯を背景に素晴らしい映像はあるしケイト・ブランシェットも素晴らしい、、プロットもそれなりなのだが、、幾ら憎き麻薬売買の黒幕でも爆弾でやっつけると言うのはチト乱暴じゃないのかい?

案の定、巻き添えを食ってナンの罪もない4人が逝ってしまうしその彼女に同情して脱獄の手引きをするにしてもフィリッポには子供もいるし父ちゃんだって警察の関係者じゃなかったか??そんな環境で警察で勤務しているフィリッポが前後見境なくそんなに簡単に尋問されているフィリッパに心を奪われるか?

IMDbやallcinemaのコメントを見るとどうやら賛否両論だった、、”こんな素晴らしい映画はない”と言うコメントがあるかと思うと”ナンじゃ~、、これは”と言う手厳しいコメントまで、。興行的にはかなりこっぴどくやられちまったようだ、、11億円の制作費に対して1億円未満の売り上げとあっちゃ十分の一も稼げなかったらしい。この結果はやはり”素晴らしい派”は少数派って事になるし映画の出来が収益にも影響していると考えるっきゃないだろう。

折角のケイト・ブランシェット、、この映画の頃は”ロード・オブ・ザ・リング”に出ている最中で”アヴィエーター”の2年前、”ベンジャミン・バトン”に出演する6年も前だった。”ブルー・ジャスミン”でチューリップのように満開になり世界中の映画賞を総なめにしたのが13年で僅か2年前の事だった。

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