”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”大列車作戦”(64年)

公開されたのが64年とチト古いのだがこれは正真正銘、数多い戦争映画の中でもかなり上位にランクされる”名作”である。

イメージ 1

原題は”The Train"なのだがそのまんま”列車”じゃ邦題にならないと思ったのか当時の配給元では”大列車作戦”としている。戦争映画に”作戦”はつきものだしこれはやむを得ない処置だったのか、、。

主演は公開当時既に50代に入っていたバート・ランカスター、60年に主演した”エルマー・ガントリー”でオスカーの主演男優賞を獲得、2年後の62年には”終身犯”でもノミネートされたりと一番輝いていた時期だった。

監督はジョン・フランケンハイマー、”終身刑”でもコンビを組んでいたがこれまた数多くの秀作、名作を手がけていた社会派監督である。共演には紅一点、フランスからジャンヌ・モローが配役されていた。

昨年公開された”ミケランジェロ・プロジェクト”はかなり似た設定だったのだが半世紀以上を隔ていてもこの”大列車作戦”を超える事は叶わなかった、、いや、残念乍足元にも及ばなかった、、と言ったらジョージ・クルーニー監督に失礼か??

此方の時代設定は44年、追い詰められたドイツ軍が(ナチの残党)フランスから膨大な絵画を盗み出してドイツ本国へ移送する計画を立てる。その無謀な計画を何とか阻止しようとするレジスタンスの一派と鉄道マンのお話である。その鉄道マンが主演のバート・ランカスター、、理不尽なナチの大佐がポール・スコーフィールドそしてフランス人でレジスタンスとの連絡役になるのがジャンヌ・モローだった。

面白いのはこの映画も後年制作された”ミケランジェロ・プロジェクト”も同じ原作者が書いた手記を基にしている。フランスの国立美術館の館長だったローズ・ヴァランがその人で”ミケランジェロ、、”ではその実在だったローズをケイト・ブランシェットが演じていた。”ミケランジェロ、、”の設定は43年とこの”列車”事件より前の事になるのだがきっかけはそのローズ館長が当時のフランスの国鉄に列車運行を何とか阻止して欲しいと依頼する事から物語が始まる。

映画はモノクロで133分、最初から最後まで手に汗を握るスリリングな展開から目が離せない。画面に色が着いてないとか音響効果が、、とかは全く気にならない。そして有無を言わさぬ展開で苦悩する鉄道マン、レジスタンスの愛国心、抵抗を描いている。双方が協力して何とか列車の運行を阻止する為に知恵を振り絞り最後の抵抗を試みる、、久し振りに再見したのだがその昔受けた印象はちっとも変わらない。

テレビの画面で見てもやはり名作は名作だった。


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
にほん映画村」に参加しています:もし気が向いたらクリックお願いします♪。