”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”地上より永遠に”(53年)

今日は12月9日、、ハワイでは8日、毎年この時節に見ると決めている映画がある。それが”地上より永遠に”、かれこれもう20年以上になるか、始めてビデオを手にしたのはハリウッドのタワーレコードだったと思うのだが当時はベータだVHSだとありしかも日本では再生出来ないとか聞いていたがVHSを買ってきた記憶がある。その後敢え無くビデオを再生する機械がなくなってしまい今度はDVDを購入、それからブルーレイとなりそれももう2枚目になる。それ程に惚れ込んでいる一作だ。

イメージ 1ジャンルからいけば純然たる戦争映画でもない、41年のハワイの真珠湾攻撃(開戦)を背景にしたメロドラマ、、と言うのが一番的確な表現かも知れない。公開された翌年にはアカデミー賞では作品賞を初め8部門を制覇した秀作である。

主演はバート・ランカスターモンゴメリー・クリフト、ダナ・リード、デボラ・カー、アーネスト・ボーグナインそしてフランク・シナトラ。監督はフレッド・ジンネマンで原作はジェームス・ジョーンズが書いた同名の長編小説だ。

アメリカでは53年に公開されているって事は前年には制作発表され、主要なキャストがハワイロケに集結した筈、即ち終戦が45年だから僅か8年後にはこんな真珠湾を背景にした名作が制作されていたのである。これも名作”ゴッドファーザー”のなかでは逸話としてジョニー・フォンテインがオヤブンに泣いて懇願し監督に無理やり自分を使うよう根回ししたのは果たして事実だったのか??しかしこの映画で助演男優賞を獲得し”落ち目”だった歌手のフランク・シナトラが再び脚光を浴びた事は事実である。

ストーリーは冒頭、プルーイット一兵卒(C・モンゴメリー)がハワイの陸軍兵舎へ転勤して来る場面で始まる。それを見つけた別の駐屯地で友人だったマッジオ(F・シナトラ)が見かけて寄ってくる、、”オマエよ、、此処は大変な所なんだぜ”っで責任者の兵曹ワーデン(B・ランカスター)に紹介される。こんな出だしがモノクロ画面に展開されて行く、、。

駐屯地の責任者、ホルムズ(フィリップ・オベイ)は無類のボクシング・フリーク、この駐屯地でも経験者を優遇したり陸軍対抗の試合に勝つべく有望な兵士をリクルートしている。そのプルーイットが優秀なボクサーである事は当然士官として知っている、そして彼を強引にチームに入れようとするのだが、、。前半はそのプルーイットの苦悩、そして仲間からのイジメ、、パワハラに終始する展開だ。

半世紀以上も前に作られた映画なので今の貨幣価値とは比較しようがないのだがこの名作に投じられた制作費は僅か1億円、、そして撮影に掛かった日数が41日間だったとか、、この頃からそんなに膨大な予算を注ぎ込まなくても”名作”は作れるって事を実地で証明したようなもんじゃないのか??

そして映画はバート・ランカスターとデボラ・カー、、そしてモンゴメリー・クリフトとダナ・リードのふた組のカップル、夫々の出会いと別れ、、真珠湾攻撃が起きた今日12月8日を背景に一方は悲劇へと進んで行く。

これだけ何回も繰り返し見ているとセリフはすっかり覚えちまっている、、それにもう反射神経になっているのかマッジオを追悼してプルーイットが夜空に吹くトランペットの音色、この場面には泣かされる。

79年にはテレビ用ドラマとしてナタリー・ウッドでミニ・シリーズ化、80年には今度はキム・ベイシンガーでテレビシリーズ化と何回もドラマ化されているのだが何れもこのオリジナルは超えられていない、、まあ人によっては超えている、と言うファンもいるのかも知れないのだが、、。何回見ても飽きないアホな爺とお笑いください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
にほん映画村」に参加しています:もし気が向いたらクリックお願いします♪。