チャールトン・ヘストンを一躍スターダムに押し上げた”ベン・ハー”はウィリアム・ワイラー監督作の”名作”だ。制作されたのは59年、そんな特撮技術やCG撮影が一般的になる前のお話、そしてオスカーも11部門で制覇しあの競技場でのチャリオットシーンは今だに語り継がれる壮絶な名シーンである。
これまでアメリカでは25年にサイレントで制作されたのを初めテレビのミニシリーズとして10年に作られたほか5回もリメイクされている。そして今年、16年にいよいよ満を期して再登場だ。
今回主役を演じるのはイギリス人のジャック・ヒューストン(次の007に抜擢されるチャンスあり)でこの映画でのジュダ・ベンハーが果たしてどんな事になっているのか、、これは何が何でも映画館だ、、。
そりゃチャールトン・ヘストン版を超えることは最初っから無理だとは判っている。でもリメイクに挑戦した意気込みは買いたい。チョイとプレビューを見た感じなんだが圧倒的なCG満載映画の様子、先の”エクソダス”や”キングダム・オブ・ヘブン”(両方ともリドリー・スコット監督作)に雰囲気は似ている。
メインのテーマはキリストの教えに尽きるのだがさてどんな展開なのか、。ベンハーが奴隷としてガレー船に乗り込んでいる最中に戦闘に巻き込まれ危うく沈む船艦から脱出、以前、ジャック・ホーキンズが演じた将軍に奴隷から開放される、、??更に今回はモーガン・フリーマン扮するイルデリム(以前はヒュー・グリフィスが演じた)に見初められ馬の調教、、そして競技場での戦車競争となるので大きくストーリーに変化はない。
59年に京橋にあったテアトル東京へ祖母と見に行った記憶は鮮明だ。途中画面を正視出来なかった事も覚えている、そして長く、、、恐らく10年以上の間、”最高な映画”として自身の手帖に書き記していたものだ。
あらゆる新技術を使ってのアクションシーンは想像出来る。でもキリストへの信仰心、さらに家族愛、と躍動するローマの時代を背景に苦悩するベン・ハーの運命、実弟との宿命の対決その辺りは本来の映画ドラマとしてずっと掘り下げた内容にして欲しいな、、、本国では8月12日公開だとか、、恐らくオーストラリアでも同時期に公開になるだろう。待ってますよ、、。