”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”特捜部Q 檻の中の女”(13年)

ジジイも歩けば棒に当たる、、、そんな秀作に出会った。デンマーク映画で英語の原題が”The Keeper Of Lost Causes" (迷宮入り事件の捜査員)で調べたら日本でも昨年の6月に何処かの映画祭で上映されていた、、その時の邦題が”特捜部Q、、”確かに意味は判るしその通りなんだが、まあベストセラーになった原作が翻訳された時のタイトルだからこりゃ文句は言うまい。

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原作はユーシ・オールソン、、デンマークは例の”ミレニアム”シリーズもあったしこのミステリー・ジャンルはちょっとした穴場である。古くはスウェーデンには”刑事マルティン・ベック”シリーズってのもあったしペール・ヴァールとマイ・シューヴァルが共同執筆していた一連の警察モノは映画もされ殆んどを読破している。

今回見た”檻の中の女”はそれが又、すこぶる付きのミステリー、寒そうな北欧を舞台に謎が謎を呼んで、、果たして拉致された女性は生きているのか、、、何処にいるのか??正統派の刑事ドラマに仕上がっていた。

コンビを組んでいる刑事、カールとアサドは全く性格も違うし調査方法も水と油、、演じているのはニコライ・リー・コスとフェレス・ファレスと言うモスラム系の移民刑事さん。この二人がもう5年間も全く手掛かりがなく”迷宮入り”と分別されている古い事件の担当に任命される、、。

再調査に望むのだが当時の関係者はおらず、警察内部からの協力も宛に出来ない、連れ去られて行方が判らない女性の弟がいるのでその所在を探し出すのだが精神的なダメージがあるようで保養施設に入院中で会話も出来ず当時の写真を見ても何の反応もない、、そんな八方塞がりで焦る二人、。

映画は同時進行の形で何処かに収容されている女性が写る。女性はメレーテと言ってどうやらその拉致された当事者らしい、、そしてその期間も5年になりそうだと見ている側には判る。どうも小部屋が減圧されているのか自由ではあるが夢遊病状態だ。さて刑事二人がそのメレーテ救出に間に合うのか、時間の戦いとなる。

二人は丁寧に5年前に失踪するまでの足取りを追う、更にある慈善パーティに出席していた事が判明し当時の資料やら膨大な数の写真を開催者から取り寄せ一枚ずつ彼女が写っている写真と話をしている相手を追うことに。そんな中、弟の収容されている施設からは度重なる事情聴取やらへの苦情、5年前のパーティ開催者から高額な資料代を請求されたりで上層部は担当を命じたもののあちこちで波風が高くなり二人の処遇に困り”迷宮入りの事件なんだから余り捜査に励むな”とゲキが飛び一時は停職に追い込まれる始末。

それにもメゲず捜査を続けスウェーデンへも出向く有様だ、、そのパーティ会場へ来ていた招待者を一人一人あたるのだが一人不審者が出て来る、どうも招待者の一人が入れ替わっていた形跡が、、その入れ替わっていたと思われる人物を訪ねると数年前に事故死している事が判る。最寄りの警察署で聞き込みを続けると今度は写真に写っていた人物とは名前が違う、、、そんなでもうこの辺りはアタマ、ヒネリの技、それにフラッシュバックのように収容されているメレーテの姿が重なりもうドキドキ度がイヤが上にも増す。犯人との会話からそろそろ決着を望んでいる雰囲気になっているし、、、そして一挙にこの犯人の動機解明へ、クライマックス君の登場です。

派手なアクションはまったくない。拳銃をぶっ放す場面もないしひたすら緊張感を持って事にあたる二人の刑事、上司からは見捨てられながらも刑事の嗅覚を頼りに真相に迫る、こんな映画を待っていたんですよ。何せセリフはデンマーク語、字幕が英語でそれを読むのが大変だ、、でも書かれた字幕の方が英語のセリフよりも理解度が高いかも知れない。

一件落着して上司の元へ出頭する二人、上司に”又、殺人課担当でやってくれ”、、それに反して二人は”捜査Q課、を作って下さい。アサドと二人そして係りの女性が居れば大丈夫でしょう”。っでジ・エンド。

どうも次作は14年に公開された”特捜部Q キジ殺し”だそうな、、さてこれから特捜部を作っておっさんも探すかな??

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