”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

ジェームズ・ボンドを蹴った男

長く続く”007シリーズ”、最初にジェームズ・ボンドを演じたのは62年、スコットランドの俳優のショーン・コネリーだった。それからナゼかジョージ・レーゼンビーと言うオーストラリア人の俳優に引き継がれて一作だけ制作された。タイトルは”女王陛下の007”、原作は非常に面白いのだが残念ながらジョージはこれ一本でおさらば、、そして73年からロジャー・ムーアに引き継がれ85年まで7作品でボンドを演じた。

その80年代初頭、ロジャー・ムーアの後釜で”ボンドをやってくれないか?”と制作者のアルバート・ブロッコリ爺に打診されたものの無碍にそれを蹴ってしまったのが、、ジェレミー・アイアンズだ。

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48年生まれなので当時は年齢的にもピッタリ、それに典型的なブリティッシュを操る英国紳士、身長も188cmあってまさに007には適役だったんだが、、。

ボンド役となれば自薦他薦で多くの男優さんが押しかけたハズ、製作会社側から断られたのではなく自分の方から辞退したと言う数少ないケースではなかろうか??

原作者のイアン・フレミング(64年没)は自伝で自分なりに理想としていた007像はケイリー・グランドだと公言していたものだが後年、2作目の”ロシアから愛をこめて”の撮影終了後、ショーン・コネリーのボンドには大手を振って満足したらしい。

このジェレミー・アイアンズ、制作者のブロッコリ爺さんに見初められた映画はメリル・ストリープと共演した”フランス軍中尉の女”、81年に制作されたこの映画は各国の映画賞にノミネートされメリル・ストリープジェレミー・アイアンズの名前を一躍スターダムの押し上げた出世作品としても知られている。

71年から英国の舞台俳優として活動していた彼がこの映画に抜擢され同時にブロッコリ爺のおメガネにも掛かった訳だが本人曰く、”アイコニックな役柄に縛られたくない”、、それだけの理由で一人のスーパースター/007役を辞退したそうな。

まあ彼にはロジャー・ムーアのような荒唐無稽なボンド役は似合わなかっただろう、、もっとシリアスでスパイの舞台裏を見せるような役柄が似合ったのではなかろうか?確かに後年、ティモシー・ダルトンがかなりシリアスなボンド役を演じていたがあの路線かも知れない。って事はブロッコリ爺はジェレミーに断られたので同じような雰囲気の舞台俳優、ティモシーに白羽の矢を立てたのか??

確かにボンド役を引き受けていたら終生007のイメージがつきまとっただろう。それを嫌ってもっとオールマイティで幅の広い演技派としてその後の役者道を歩んできたのだから彼の選択も悪くはなかった、、、でもショーン・コネリーだってそりゃ初代007のイメージは消せないがボンド役を降板してからだってそりゃ凄い数の佳作、秀作、名作、、タマには駄作もあったが、、映画を届けてくれた。

今日のMSNのニュースを見てふとジェレミー・アイアンズのボンド役を見たかったかな、、と思った次第であります。

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