英語表記は”Babylon"だがこの地名は古代メソポタミア文明期の都市の名前、その神秘的な響きからこれまで多くの映画やドラマのタイトルや商品名としても使われている。そんなちょっと気になるタイトルのドラマが放映されている。イギリスのBBCが制作した警察署を描いたミニシリーズで6話完結、その内容がこれまでの警察モノとは大きく違う設定だった。

知らずに一気に3話まで見てダニー・ボイルが監督をしているって事が判った。舞台はロンドンのスコットランドヤード、超近代的なビルの中に署長さんを始め上層部が詰まっている。そして銃器を携行する部隊、街中をパトロールする部隊とに分かれているのだが彼らの日常がドラマ仕立てとなっている。刑事さんが出て来て事件解決に奔走するってのとは違う展開でそれが結構新鮮だったりする。
物語はそのトップに君臨している”コミッショナー”と呼ばれる署長さん、リチャード(ジェームス・ネスビット)が署内の活動を幅広くメディア、市民に知って貰う為にアメリカ人のリズをヘッドハンティングして来るところから始まる。PRのコンサルタント会社での実績を買われスコットランドヤードに広報官へと就任する訳だ。
逸話として毎回国際展示会場に爆発物を発見、、とか爆弾魔が逃走中、、とかあるのだが要はそれら事件をどうやって報道するか、内輪のスキャンダルをどう始末するか、、新聞屋にすっぱ抜かれるのをどう阻止するか、、、犯人探しのミステリー、犯罪モノというよりはそっち系の展開が中心になっている。
確かに意表を突かれるストーリーで3話に至ってはその肝心の署長さんが自身の下半身の不始末を苦にして自殺してしまう、、3話でいきなり署長さんが自殺か?とこれまた意外な設定なんだがそれも新聞記者にすっぱ抜かれそうになりリズが何とか阻止すべく交渉、そして引換に違う事件をリークしたりと広報担当官も大活躍だ。

イギリス英語に囲まれて彼女だけはアメリカンを喋っているのだが別に違和感はない。まあ彼女だけじゃないのだがこのドラマを見ていてつくづく思うのは携帯電話がもう殆んど主役って事だ。
街をパトロールする警官だって上層部からの指令から奥さん、そして愛人との密会相談と無くてはならぬ文明の利器となっている。そして犯人側にとってもこれが爆発物を起動させる道具って事になるのでもうスマホなしではドラマは作れないんじゃなかろうか??
後半3話、ちゃんと録画したので今夜が楽しみだ、、リズが内部で対立する補佐官とクビをかけての修羅場がやって来そうだ。