”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”白鯨”(56年)と”白鯨との闘い”(15年)

この古いポスターは56年に公開された映画”白鯨”、主演の片足の船長にグレゴリー・ペックが扮しオーソン・ウェルズやレオ・ゲンが配役され監督はジョン・ヒューストンだった。誰かに連れられて見に行ったのだがもう怖くて怖くて、、目を覆う指の間から見ていた記憶がある。

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原作はハーマン・メルヴィルで1851年に書かれたものだが世界中で読まれた海洋冒険小説としてはトップ10にランクされる傑作ではないだろうか。これまでに何回となく映画化もされており”モビー・ディック”と言う別名を含めると6回以上は映像化されているそうだ。

そしてこっちの”白鯨との闘い”(15年)は一番新しい白鯨だが原題は”In The Heart Of The Sea"で主演がクリス・ヘムズワース、監督がロン・ハワードの海洋大作だ。

最初は気がつかなかったのだが舞台は1850年、何やら小説を書こうとしている御仁が鯨船の生き残り船員を訪ねて来る。そして遡る事、1819年にエセックス号に乗りナンタケットを出航するところから記憶を辿り記述するのだ、、。

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その生き残り船員を訪ねて来たのがハーマン・メルヴィルベン・ウィショー)でそこでやっとこのお話の筋が読めた。要するに此方の映画は原作を書いたメルヴィルにイマジネーションと構想を授けたお話でこの時の船員、トーマスから聞いた事が脚色されて後日自身の書いた小説に生かされているって事だった。

グレゴリー・ペック船長は片足を失った事から執念深く白鯨を追い、仲間と小さなボートに残される事になっても復讐を果たすためにモビー・ディックを何処までも追いかけるお話だった。”闘う”方は白鯨に遭遇しエセックス号はバラバラに分解、3隻のボートに生き残りの乗員が分散し南米沖の海洋を漂流すると言うサバイバルの要素が強い作品になっていた。このあたりは”トラ”のいない”漂流した227日”に近いかも知れない。

何とも壮絶なお話なんだが彼等にとっては当時、鯨はあくまでも”油”摂取の為の狩りであって食用と言う考え方はなかった。東部の捕鯨基地、ナンタケットは特に有名で色々な映画にも出て来るしこの地から遥々太平洋を渡り捕鯨活動を行ってもいた。鯨の種類により食用に適するかしないかもあるのだが要は西洋文化が短期間に資源の枯渇化を早めた事は間違いない。日本じゃもっと大昔から鯨肉食文化があった訳でそれについて近年とやかく言われるのは心外だな、、、。イヤ、話が逸れた。

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