”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”泥棒成金”(55年)

アルフレッド・ヒッチコック監督の55年に公開された映画、原題は”To Catch A Thief"と言うまさに”泥棒を捕まえろ”、なんだが邦題は”泥棒成金”、こりゃもう参りました。実に巧い邦題じゃないか?確かに主人公のジョン(ケーリー・グラント)は泥棒稼業を引退し悠々自適な生活を送っているんだし、。

イメージ 1映画としてはそんなにずば抜けた作品でもないしヒッチ爺独特のヒネリが効いたミステリーでもない、、どちらかと言うとコメディタッチで共演のグレース・ケリーと二人が何処へ行くのか、、、みたいだったが1904年生まれのケーリー・グラントはこの当時は40代の後半、もう50にリーチしていた。

007の原作者、イアン・フレミングが1908年生まれなので彼が執筆を始めた53年頃はちょっと先輩のケーリー・グラントを主役のジェームズ・ボンドに重ねていた事は想像に難くない。実際始めて62年に映画化された”ドクター・ノオ”の企画段階ではプロデューサーのハリー・サルツマンやアルバート・ブロッコリに”ケーリー・グラントを連れて来い”と駄々をこねたらしい。結局数多くのオーデションからショーン・コネリーが選ばれたのだがイアン・フレミングはこの配役には大変満足していたそうだ。残念ながら次作の”ロシアより愛をこめて”を観賞するには至らなかったのが非常に残念、、64年の8月に僅か56歳で亡くなってしまった。

此方の”泥棒成金”の方は、、、;

ジョン(C・グラント)は”キャット”と呼ばれ、金持ちからしか盗まない名高い宝石泥棒だった。日本じゃこの場合は”ネズミ”だが、、戦後はもう稼業を引退し自由の身となり、リヴィエラを見下ろす高台の屋敷で悠々自適な生活を送っている。

そんなリヴィエラの街で”キャット”の手口を真似た宝石泥棒事件が連続して発生する。貴婦人らが後生大事に隠している高価な宝石が、次々と消え失せたのである。盗みは夜の間に誰の目にも触れぬ中で行われ、いかにも”コピーキャット”を思わせた。その噂はすぐに巷に流れ、警察も早速ジョンの家に押しかけてきた。身の危険を感じたジョンは逃亡し、昔の仲間に助けを求めるが、仲間たちですらジョンが自分たちを裏切り再び泥棒稼業に手を染めたと怒っていた。

ジョンには全く身に覚えがないし偽者が、なぜ自分の手口をそこまで知っているのかも理解できなかった。彼は身の潔白を証明すべく、真犯人を挙げるための行動にでるのです、、、。by 一部 ウィキ

っとそんなお話なのだがミステリー調ではあるがあっと驚く場面も乏しく、貴婦人の娘役、フランセス(G・ケリー)との恋の行方が半分を占めてしまう。ヒッチ爺はこの映画の直前に”裏窓”や”ダイヤルMを廻せ!”、後には”めまい”や”北北西に進路を取れ”、、、そして”サイコ”(60年)や”鳥”(63年)等の名作を手掛けているのでこの映画はちょっとしたウォームアップだったんだろう、、、。

しかしヒッチ爺さん、、グレース・ケリーにぞっこん、この映画を含め3本、その後キム・ノヴァックやティッピ・ヘドレン、、エヴァ・マリー・セイントのブロンド派にジャネット・リージュリー・アンドリュースと黒髪系、、を抜擢するなど大活躍の映画監督でした。


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