”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ドリーム 私たちのアポロ計画”(16年)

まだどうも本調子じゃない、、何となくフラフラするし咳が出始めるともう立ち上がれないのだ、でも暖かくしてテレビの画面に見入る事は可能に、数日前はテレビの前にいるだけでも辛かった事を思うと快方に向かっていると信じよう。

そしてこの映画、原題は”Hidden Figures"(”隠された数式”)とでも言えば良いのか、最近の邦題は先の”LION/ライオン25年目のただいま”もそうだがこれって完全に顛末をネタバレしているみたいなもんじゃないだろうか?同じデーブ・パテルの映画で”ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日”なんてのも漂流してた日数まで正確にタイトルになっているし、もっと観客に想像力を逞しくさせるようなモノでも良いような気がする。

イメージ 1そしてこの映画、今年のオスカー戦線にも残っていたのだが実話を実に巧みに映画化した秀作である。

要するにキャサリン、メアリー、ドロシーの3人組が女性蔑視、しかもまだ黒人にたいする差別が残るアメリカ南部で立派にNASAの”人間計算機”として独自の立場を確保し、ロケット開発の影の立役者として地位を確立していくお話である。

これはもうもって生まれたものなので脳みそがあるかないか判らないようなジイさんにはその数式さえサッパリ判らない、、。でもコンピューターが登場する前はこうやって何度も何度も計算をし宇宙へのロケット発射角度、着地点の計算式を検証していた事は間違いないのだ。

実物のキャサリン・ジョンソンさんは御年98歳、15年には民間人としては最高の栄誉とされる”大統領自由勲章”を授かっている。

イメージ 2これは授賞式でのキャサリン女史、映画ではタラジ・ヘンソンが演じている。そして同僚のドロシー・ヴォーン(オクタビア・スペンサー)も98歳までお元気だったそうな、。メアリー・ジャクソン(ジャネール・モネイ)は83歳までその頭脳を使いこなし活躍されてようだ。

長生きするには頭脳明晰は勿論、それを駆使して活性化させる事が重要なんだろうか?

劇中、ケヴィン・コスナーが彼女らのボスとして重要な役どころを担っている。時代は米ソどちらが先に有人宇宙船を飛ばせるか、、と言われていた60年代の初めである。アメリカの大統領はケネディガガーリン少佐に先を越されたNASAジョン・グレンを乗せた有人飛行を成功させるべく職員が一丸となって努力している。その真っ只中へ放り込まれるのがこの3人組、、無論分野は夫々に違うのだが縁の下の力持ちとしてその素晴らしい能力を発揮していくのは実に爽快である。

これは全世界の女性には是非見て欲しい。3人が仲良くやれた事も重要だがさて一人だけがずば抜けて優秀な人材で数学者だったら、、こうして一致団結、世の男どもを見返してやる事が出来ただろうか?陰湿なイジメから思うような仕事も職場環境も劣悪になりかねない、、っで中途半端に妥協していたのでは?そうなるとロケットは飛んでないって事になる?

映画では普通フィクションの良さは大いに発揮して貰えるがこんなノンフィクション、実話、それにリアルタイム映像を編集した映像作りは得難いものがある。



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