”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”マンチェスター・バイ・ザ・シー”(17年)

”ワイキキ・バイ・ザ・シー”からずっと引きずって来た実にしつこい咳、、やっと治まってきた。別に高熱にうなされていた訳じゃないのだが不愉快千万、夜は寝れず悶々としていた、、それに食欲も一切なくアルコールだって拒否反応だった。

そんな中、今度はネット障害とかでうちのアホなプロバイダーに不具合発生、インターネットに接続出来ない状態が一週間も続いた。何が光ファイバーの最新式ネット環境だ、、オーストラリアではこれが売り、、でも幾ら高速だと宣伝しても元から繋がらなきゃ話にならない、、そんな状況でテクニカル・サポートと毎日のやり取りやっとそれも解決して遂に”仕事をしない言い訳”が無くなったのだ。

実はこの一週間はイヤって程に映画を見まくっている、、駄作から旧作、最新作から忘れていた作品まで、、じっと静かにしている分には咳も出ないし腹も減らないのでこんな時はテレビの前が特等席だ。そしてこの”マンチェスター、、”割と早い時期からこれは見るど、と決めていたので詳細には一切触れていない。でも何故かイギリスのマンチェスターだとばかり思っていたのは勘違いだった。アメリカの東部、マサチューセッツマンチェスターだった、、それも”海辺のマンチェスター”って邦題じゃいかんのかな??ナンでも無理やりカタカナにせんとも立派な日本語で表示して欲しいな、、。

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一昔前ならオスカー戦線の下馬評発表と同時にこんな素晴らしい”洋画”も国内公開が見込めたんじゃないだろうか?それが今じゃ配給元も収益を見込めないとフンだのか興行的には地味だから、、と言う理由なのか拡大ロードショーにはならないのだ。こんな映画が国内でも満を期して公開される時代は来るのだろうか??先に見た”ドリーム 私たちのアポロ計画”や”フェンス”にせよオスカーの作品賞候補にノミネートされる秀作群がもっと早くに公開されていないって事が実に情けないのだ、、。

映画は淡々とした展開、、マンチェスターの海辺を背景にフラッシュバックでリー・チャンドラー(ケーシー・アフレック)の境遇を見せてくれる。便利屋としてアパートの修理や清掃などで生計を立てている様子が伺える。それがある日、兄の急死の知らせを受け故郷へ飛んで帰るのだが、、其処には疎遠になっている16歳の甥っ子のパトリックが、そして弁護士から兄の遺言で成人するまで後見人に指名されている事を知る、。

これまで兄のベン・アフレックの影に居た印象があるのだがこの辺りの心理描写、困惑するリー、何か過去を引きずっているような様子、、何で喧嘩早くてそんなに傍若無人振りなのか、、それに本心では兄の一人息子をどう思っているのか?それらが全部混じり合い一世一代の”オスカー主演男優”を表現してくれている、、。

イギリスのマンチェスターが舞台だったならこのケーシー・アフレックの演技はなかっただろう、、マーク・ウォールバーグとドニー・ウォールバーグ兄弟、そしてこの兄弟ともボストンをこよなく愛する一家だ。生まれも育ちも、、微妙なボストン訛りから諸習慣、おまけに野球の趣味からバスケットに至るまで、、そんな境遇が背景にあるからこそこの映画がケーシーにはピッタリだったような気がする。


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