”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”沈黙のアフガン”(16年)

どうしてもスティーブン・セガールの映画には”沈黙”を付けたいんだろうな~、、と思わせる、、配給元は狐狸庵先生に申し訳ないんじゃないのかい??

この映画、原題は”Sniper: Special OPS”と言ってセガール先生がプロデューサーにも名を連ねているが彼が凄腕、スナイパーに扮するアフガニスタンタリバンとの戦闘を描くアクション”大作”じゃなくて”小作”だ。

イメージ 1映画はタリバンに拉致されたアメリカ議員を助け出す為に小隊を組んでアフガンの人里離れた部落へ侵入する場面からスタート、。ジェイク(S・セガール)と相棒の二人は救出場所から500m以上も離れた箇所から敵の動向を伺い狙撃するのが役目だ。

この辺りの緊迫感はなかなかじゃないか、、セガールはすっかりアクションは封印して殆んど座ったまま、、、それでも体重が増加してしまったのが判るくらいで見ている方が心配になっちまう、。

作戦は無事成功、何人か負傷者を出すが議員を助け出す事が出来た、、、しかし撤退用のトラックに乗り遅れてジェイクと相棒はそのまま敵方が占領している部落へ取り残されてしまう。こうなると”エネミー・ライン”シリーズの展開になってしまうのだがこうしないと映画も続かないし、。

その後、小隊長は指揮所へ戻りジェイクとその相棒を救出したいと上司へ進言するが人員、それに弾薬不足でどうしても許可が降りないのだ。さあ困ったぞジェイクの親友でもあるヴァスケス(ロブ・ヴァン・ダム)、そんな時に自軍の弾薬を指揮所へ運搬中のトラックが故障で動けなくなっているとの情報が入る。上司はこの弾薬が敵の手に入っても困るし自軍の弾薬を補給せんと戦闘も継続出来ない、そこでこのトラック奪還を至上命令としてもしキャンプへ戻れないくらいの故障ならトラックを爆破するように命じるのだ。

なかなか緊迫感はあるし主演のセガールさえ出て来なけりゃかなり”良質”に仕上がっているのだが、、そのキャンプには従軍レポーター兼カメラマンとしてジャネット(シャーリーン・アモイヤ)と言う女性記者がいる。救出された議員を見かけてからこの作戦には裏がある、、と我々見る側にも思わせるのだが実はナニもない、、でもこのジャネットが”動けない”セガールに代わって大活躍するのでありました。

しかしまあアップ画像多用で戦闘場面は先撮りか別撮りの合成処理、実際に演技をしている状況にはなくかなり合理的な作り方に終始している、、まあセガールにはもう立ち回りは無理なので殆どが座っている場面だし、。恐らく劇場用じゃなくて最初っからDVD用に制作、編集された作品ではなかろうか??無論、”沈黙”とは邦題に付いているが日本でも限定DVDデビューだろうな、。

しかし弾薬を積んだトラックを探し出し修理するべぇ~、、となってからがチョイと想定外の設定に、そのトラックの荷台に弾薬と一緒に潜んでいたのがタリバンのオヤブンの娘でしかも乳飲み子まで抱えている。案の定、タリバンの襲撃を受けて全員一網打尽かと思われた時、その娘と乳飲み子を見つけたタリバン達が一斉に引き上げてしまうのだ、、。これにはビックリするヴァスケスやジャネットなど一行、、通訳を介してその娘を尋問すると何とタリバンの首謀者の娘でその乳飲み子は唯一の跡取り息子だって事が判る。

こうなったら水戸黄門の”この御紋が見えねぇ~か??” っとばかりヴァスケスは起死解消の一手を打つのだ、、何とこの娘を同行させちょっと寄り道をしジェイクとその相棒救出に向かうのだ、。そして相対するタリバンのオヤブン、、ベールを被った娘と乳飲み子を引き渡すと告げ交渉へ。でもジェイクと相棒は誰にも捕まってもおらず拷問にもかけられていなかったのだ、って事は人質の交換って図式はなくなる。其処で急遽作戦変更、一気にタリバンの部落を破壊する代案を実施敢行、って事で最後はジェイクも少しは立ち上がって伝説の狙撃芸を披露しつつ相棒も助かりジャネットの従軍記者とは思えない大活躍でメデタシメデタシとなるのでした、、。

最初っから”この映画、主演はスティーブン・セガールですが、彼のアクションはありませんよ”とでも宣伝してたらヒットしたんじゃなかろうか??”沈黙のアフガン”じゃなくて”沈黙のセガール”って事で良いんじゃないかい??でも気が付いたら緊迫した2時間を大いに楽しみましたよ、、ナンか得した気分になっちまった。

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