”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”人間の条件”(59年)

五味川純平が自身の戦争体験を元に書いた長編小説で原作は6部、映画化に際しては三部作編成で合計6本、9時間以上の上映時間になる。制作は松竹、最初に1、2部が公開されたのが59年そして同年末に3、4部、二年後の61年になって5、6部が公開され何れも爆発的な大ヒットとなった。

イメージ 1確か60年代になると毎年恒例、”全編一気上映”とかの企画があり今はなき東京は丸の内松竹でリバイバル上映されていた記憶がある。若き青年も(当時)いの一番に駆けつけ朝から晩まで(無論途中に休憩はあったが)これでもかっ、という程にスクリーンに釘付けになっていた。あれは67~69年の頃で朝メシを食べてから入場、館内で二度の食事をし外へ出て来たらもう夜だった、、それでもへっちゃらだったんだ、、今はとてもそんな勇気はないし2時間40分がワタシの許容範囲、それが限度である。

そう言えば街の二番館じゃ二本立て、三本立てでの上映で入れ替えなしってのが普通に行われていたような気もする。新作ロードショーの場合でも入替えはなかったし館内のど真ん中に白いカバーを施した席があってそれだけが指定席、1500~1800円とかだったのでそのすぐ後ろか前が”準特等席”で座る狙い目だった?

映画の方は監督、小林正樹、メインになるのは仲代達矢新珠三千代、しかし当時の松竹社運を賭けて挑んだ大作なのでオールスターキャストの配役、そりゃ豪華なものだった。オリジナル映像はモノクロで現在持っているDVDもデジタル・リマスター版とは程遠いのだが、、実は元旦からコイツを見ようと、と構えていたのだがダメだった、、家庭で見るにしてもとてもこの長編を最後まで見る体力はなかったのだ。